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建通新聞社四国
2012/02/21

【高知】設計18棟、工事は40棟 県立学校耐震補強

 高知県教育委員会は、2012年度当初予算案で、南海地震に備える県立学校施設整備費42億9817万円を計上している。これは対前年度当初と比較して20億円以上の増。12年度は耐震補強設計を10校18棟、耐震補強等工事を18校40棟、外付け階段等工事を3校で実施する予定。12年度に予算化された事業が完了した場合、県内の公立高校・特別支援学校の耐震化率は78・9%に上昇する。
 耐震補強等工事のうち、追手前高校体育館・食堂と高知東工業高校本館3棟は11年度からの債務負担行為で実施(追手前は未発注)、丸の内高校体育館と安芸高校南校舎3棟、高知工業高校の4棟は13年度までの債務負担行為で実施する。安芸高校南校舎と高岡高校体育館は改築となる。これ以外に幡多農業高校体育館は12月補正、日高養護学校第1校舎は2月補正で予算化しており、早期発注を目指す。
 工事発注は、夏休み前後がピークとなりそうだが、対象施設が多いため各校の時期については流動的。補強工法は校舎では鉄骨ブレースを軸に場所に応じて耐震壁増設、耐震スリットなどの在来工法で対応。体育館では鉄骨ブレースのほか、外付けフレームなど柔軟性を持たせた工法を検討している。
 耐震補強設計では、春野高校本館西と本館東、梼原高校本館、嶺北高校本館、中芸高校体育館を予定より前倒しして実施する。また高知工業高校鋳造工場は改築となる。各施設とも工事は13年度に予定している。
 外付け階段は、児童生徒や地域住民の生命を守るため、津波浸水予想区域にある高知南・須崎・高知海洋の3校に設置する。このうち、高知南高校はすでにis設計事務所(南国市)で設計を進めており、ほかの2校も上半期中に設計委託する予定。工事も早期発注を目指しており、12年度中に完成させる。