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滋賀産業新聞
2021/04/09

【滋賀】彦根市 消防施設等適正管理計画を策定

 彦根市消防本部は、所管する19の消防施設を対象に、21年度(令和3年度)から10年間の更新や長寿命化改修等の中長期的整備計画となる「彦根市消防施設等適正管理計画」をまとめた。計画に則り今年度当初予算に保全が急がれる北分署の仮眠室改築・外壁改修工事5272万、南分署の仮眠室増築設計204万円が計上され進められるほか、補修・改善を要する改修・整備を南分署(22、29年度)、消防本部(22〜23、27年度)および犬上分署(23年度)で行い、第3・第6分団は移転整備する。
 対象となるのは、消防本部・消防署1施設、分署3施設、消防団詰所15施設の計19施設。老朽化している施設が多く、構造体の寿命や設備の不具合等の問題を是正していくため、全体を把握し、総合的・長期的かつ多角的な観点で整備・運営の適正化を図り、安全・安心で継続的な消防施設等の利用を推進するとともに、中長期的な整備によって財政負担の軽減・平準化を図る。計画策定に係るコンサル業務はパスコ滋賀支店(大津市)が担当。
 計画期間中、消防本部(本署)については高機能消防指令システムの中間整備および更新、融雪装置の修繕、非常用発電機の更新を計画的に行い、エレベーター設置等バリアフリー化も検討。分署では、立地課題を抱える北分署は中長期的には移転を検討しながらも当面の機能維持のため仮眠室個室化や外壁の改修工事を実施。南分署は北に続き仮眠室個室化工事と、ヘリポート・グラウンド舗装工事を行い、長期的には職員増に伴う増築を検討。犬上分署は融雪装置の修繕を予定し、引き続き消防機能の拠点施設として計画保全と施設を長寿命化。
 消防団分団車庫については、立地上の課題がある第3分団は用地を確保し22年度設計から23年度の移転に約5000万円を試算。立地課題・建物劣化が著しい第6分団は25〜28年度の期間中、こちらも約5000万円をかけ移転を計画。それ以外は保全計画にのっとり22年度に第1分団(約400万円)と第7分団(約820万円)、23年度に第8分団(約150万円)、第11分団(約300万円)、第15分団(約250万円)―のD判定箇所の改修・修繕を行う計画。

 彦根市消防施設等適正管理計画の対象となる施設と方向性は次の通り。

 【消防本部・消防署】
@彦根市消防本部(本署)(彦根市西今町415)=86年築、RC造3階建(別棟あり)、延2997・27平方b、敷地6735・89平方b=高機能消防指令システム中間整備(22年度)、融雪修繕・非常用発電機更新(23年度)、高機能消防指令システム更新(27年度)、計画保全と長寿命化・EV設置とバリアフリー化。

 【分署】
A南分署(彦根市防災備蓄倉庫含む)(彦根市稲里町320)=98年築、S造平屋建、759・79平方b、敷地5755・70平方b=仮眠室改修工事設計(21年度)、同工事(22年度)、ヘリポート・グラウンド整備(29年度)、計画保全と長寿命化・増築(検討)▼南分署仮眠室増築設計204万6千円(21年度当初予算)。
B北分署(彦根市古沢町503―1)=93年築、S造2階建、延631・99平方b、敷地1088・00平方b=適正な管理のもと利用継続。仮眠室改修工事(21年度)、立地問題のため移転検討▼北分署仮眠室改築・外壁改修工5272万3千円(21年度当初予算)。
C犬上分署(犬上郡甲良町横関字山王689―1)=95年築、S造2階建(別棟あり)、延897・01平方b、敷地3888・30平方b。融雪装置改修(23年度)

 【消防団詰所】 
D消防団第1分団(彦根市本町2丁目4―18)=99年築、S造2階建、延96・93平方b、敷地158・95平方b=改修工事(22年度)、適正な維持管理による長寿命化。
E消防団第2分団(彦根市須越町1154―2)=92年築、S造平屋建(別棟あり)、75・95平方b、敷地1336・71平方b=適正な維持管理による長寿命化。
F消防団第3分団(彦根市京町2丁目2―2)=83年築、S造2階建、延101・99平方b、敷地84・68平方b=立地課題のため22年度設計、23年度移転。
G消防団第4分団(彦根市松原町鴨ノ巣3614―5)=20年築・21年3月移転、S造2階建、延96・60平方b、敷地411・74平方b=適正な維持管理による長寿命化。
H消防団第5分団(彦根市芹川町909―1)=19年築、S造2階建、延110・84平方b、敷地350・70平方b=適正な維持管理による長寿命化。
I消防団第6分団(彦根市大藪町1810―7)=91年築、S造2階建、延68・60平方b、敷地213・03平方b=立地と老朽化課題のため25〜28年度中移転。
J消防団第7分団(彦根市戸賀町130―47)=88年築、S造平屋建、59・44平方b、敷地102・81平方b=改修工事(22年度・約820万円)、適正な維持管理による長寿命化。
K消防団第8分団(彦根市正法寺町竹之内559―4)=13年築、S造2階建、延80・94平方b、敷地463・24平方b=改修工事(23年度・約150万円)、適正な維持管理による長寿命化。
L消防団第9分団(彦根市甘呂町146―3)=12年築、S造2階建、延80・94平方b、敷地158・15平方b=適正な維持管理による長寿命化。
M消防団第10分団(彦根市日夏町2909―1)=17年築、S造2階建、延90・06平方b、敷地337・68平方b=適正な維持管理による長寿命化。
N消防団第11分団(彦根市鳥居本町1492―1)=93年築、S造平屋建、101・25平方b、敷地270・48平方b=改修工事(23年度・約300万円)適正な維持管理による長寿命化。
O消防団第12分団(彦根市金剛寺町中郷440)=95年築、S造平屋建、84・20平方b、敷地635・88平方b=適正な維持管理による長寿命化。
P消防団第13分団(彦根市賀田山町47―4)=96年築、S造2階建、延70・00平方b、敷地160・54平方b=適正な維持管理による長寿命化。
Q消防団第14分団(彦根市高宮町2312―1)=84年築、S造平屋建、112・35平方b、敷地262・55平方b=適正な維持管理による長寿命化。
R消防団第15分団(彦根市本庄町60)=95年築、S造2階建、延197・63平方b、敷地486・67平方b=改修工事(23年度・約250万円)適正な維持管理による長寿命化。

提供:滋賀産業新聞