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北陸工業新聞社
2021/05/07

【富山】受注総額で減少傾向強まる/第4四半期建設業景況調査/東日本保証富山/来期、景気悪化が顕著に

 東日本建設業保証富山支店は、20年度第4回「建設業景況調査」をまとめた。
 四半期ごとに集計しているもの。調査企業は新川、富山、高岡、砺波の各地区から業種や完工高、資本金のバランスを踏まえ抽出。項目ごとに1月から3月の今期(第4四半期)実績、4月から6月の来期見通しを算出した。回答は63社。
 項目別の数値を見ると、「業況等」の地元建設業界の景気は今期、悪い傾向がやや弱まった。来期は一転、悪い傾向が顕著に強まる見通し。自社の業況は今期、悪い傾向が強まっており、来期はさらに悪い傾向が強まるなど、悲観的な回答が高い傾向となった。
 今期の「受注総額」は減少傾向がかなり強まり、特に官公庁工事で減少傾向が強まった。また、民間工事のB・S・I値25・5は、過去10年で最低の数値を記録。来期の受注総額は今期と同様の基調が続く見込みであるものの、民間工事については減少傾向が弱まる方向だ。
 「資金繰り」は今期、容易傾向が続いているが、来期は厳しい傾向へ転じるもよう。
 今期の「金融」は、銀行等貸出傾向で容易な傾向が強まった。短期借入金は減少傾向がやや弱まり、短期借入金利は下降傾向から上昇傾向に転じた。来期の銀行等貸出傾向は、容易な傾向が弱まる見通しで、短期借入金は増加傾向に転じ、短期借入金利は上昇傾向から下降傾向へ転じる見込みだ。
 「資材」は今期、資材価格で上昇傾向が強まった。来期は資材の調達で困難な傾向がやや強まり、資材価格は上昇傾向がかなり強まる方向。
 今期の「労務」は、建設労働者の確保で困難な傾向が続き、賃金は上昇傾向が続いている。来期は、賃金で上昇傾向が相当強まるもよう。
 今期の「収益」は、減少傾向が続いている。減少理由では、『完成工事高の減少』が最も多く、『天候条件(不良)』が続いた。来期は、減少傾向が著しく強まる見通し。
 経営上の問題点は、『人手不足』を挙げる回答が最多。『従業員の高齢化』、『受注の減少』と続いた。

hokuriku