トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日刊建設工業新聞
2021/05/10

【鳥取】旧那岐小改修6月にも発注/自立運営の新施設に再生/宿泊・防災拠点は2億円

 智頭町大背の旧那岐小学校が地域住民自ら運営する新しいコミュニティ施設に生まれ変わる―。町は今年度、旧小学校を改修して宿泊や防災機能を併せ持った拠点施設に再生。地域が自立して持続運営できる取り組みを後押しする。改修工事費は2億円。
 旧那岐小は地元で組識する「いざなぎ振興協議会」が管理しており、建物の改修によって「日本1/0(ゼロ分の1)村おこし運動」と合わせ地域の自由度を高める狙い。
 施設改修にあたり町は昨年度、基本・実施設計を公募型プロポの結果、ようび(岡山県西粟倉村)を設計者に選定し、改修内容を煮詰めてきた。
 計画によると、JR那岐駅で実施している高齢者の健康増進ミニデイを旧小建物(木造2階建て2000平方b)に集約。建物の南側を活用し、1階に薪ボイラーを設置して入浴施設を整備する。2階には短期長期滞在の宿泊ルーム(20人程度)を配置し、防災拠点としても利便性を向上させる。
 宿泊部は地元若手事業者が会社組織を立ち上げて経営。隣接するパンと地ビールのカフェ「タルマーリー」と連携して林業研修者らの受け入れを想定する。
 町企画課は「地域が自立してお金を回す新たな運営を支援したい」と説明。施設改修には町内業者の活用を視野に入れて6〜7月に発注し、来年3月末の完成を目指す。また、来年度はU期工事として旧小西側のプールを解体し、駐車場を整備することも考えている。

日刊建設工業新聞