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日本工業経済新聞社(群馬)
2021/06/14

【群馬】県企業局発電課が四万発電所で工事6件を計画


県企業局発電課は2021年度、四万発電所リニューアル事業で水車発電機や水圧鉄管の更新など7件の工事を発注する。7月公告を見込んでいる水車発電機更新を皮切りに、秋口までに水圧鉄管と洪水吐ゲート更新を発注。その後、ほかの工事の進捗をみながら放水口ゲート新設と余水路改良、導水路改良、水車発電機撤去をそれぞれ年度内に発注する。いずれも一般競争入札。主な工事は21年度で全て発注済みとなる。総事業費は約65億円を見込み、24年度までに完了させる。
同発電所は、中之条町四万を流れる四万川から取水して発電している。施設リニューアルは、老朽化への対応と合わせて電力固定価格買取制度(FIT法)の適用が目的。全体の設計は北電技術コンサルタント(富山県富山市)が担当した。
水車発電機は、最大出力4970kWの縦軸フランシス水車に更新する。製作と据え付けを一括しての発注を予定している。撤去工事のみ別工事としての発注となり、発電機製作の期間もあることから、ほかの工事状況を見ながら発注時期を見極める。
水圧鉄管は約200m、φ1〜1・5m規模で更新。撤去と製作、据え付けまでを行う。発電所の直上にある水槽の除塵機と制水ゲート、排砂ゲートの更新、余水管約200m設置なども一括して発注する。
洪水吐ゲート更新は取水堰に設置している3門が対象。規模は、左右にある1号・3号が幅4・5m×高さ5・15m、中央の2号は幅10m×高さ5・15mで、ステンレス製に転換する。このほか、制水および排砂ゲート更新と除塵機撤去も行う。
放水口ゲートもステンレス製への転換を予定。規模は幅2・6m×高さ1・78mとなる。このほか、余水路の排砂ゲートも同じく更新する。
余水路の改良は発電所近くで減勢工を設ける工事がメイン。このほか、新設する発電機の形状に合わせて重量がかかる部分の基礎を改良する工事も一緒に発注する。
導水路の改良は、老朽化している約1500m区間が対象。主要部分の断面は幅1・8m×高さ2・2mで、巻き立て補修での対応を検討しているところ。
工事費は20年度当初予算時点で21〜24年度の債務負担行為として◇水車発電機外電気機械設備更新外工事=29億2765万円◇水圧鉄管外更新外工事=14億5860万円◇洪水吐ゲート外更新外工事=5億8300万円−を設定していた。その後、新型コロナウイルスの影響などにより、発注時期の見直しが必要となったことから、5月定例議会で債務負担行為の再設定を予定。現段階で未発注分工事について24年度までの債務負担行為として55億9200万円の限度額を設ける補正予算案を上程しており、きょう15日に可決となる見通し。