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建通新聞社(中部)
2021/06/18

【岐阜】多治見市の新庁舎 設計・施工分離の従来方式が有力 

 多治見市は、6月14日に第4回「多治見市役所新庁舎検討市民委員会」(小林甲一委員長)を開いた。その中で、事業手法は設計・施工が分離している従来方式を有力としていることや、駅北庁舎隣接地に新庁舎を建設する場合の駐車場に関する整備手法を明らかにした。また次回の第5回(7月26日)では秋に行う、市への中間報告の原案について協議したいとしている。
 駅北庁舎隣接地に新庁舎を建設する場合の駐車場整備案は4案が提示された。一つ目は民間所有地を借り上げて立体駐車場を新設する案で、市として有力視している。二つ目は駅北立体駐車場を転用する案。三つ目は白山豊岡線予定地の一部を暫定利用する案。四つ目は新本庁舎1階を駐車場とする案。
 一つ目の案では、民間所有地を借り上げて4階建て(4層5段)245台の立体駐車場を新設する。建設費は4億5100万円、借地料は年間1400万円。耐用年数は50年程度。
 二つ目の案では、417台収容の駅北立体駐車場の一部を転用し、来庁者用100台、公用車用100台の駐車場とする。新たな施設整備をする必要はないが、コロナ禍前の人の動きが戻った場合、来庁者用が溢(あふ)れる可能性が高い。駅南の民間駐車場と連携するなど、複数箇所で確保する手法も考えられる。
 三つ目の白山豊岡線予定地の一部を暫定利用する案では、2階建て(2層3段)139台の駐車場を整備する。建設費は2億5000万円。想定使用年数は20年。白山富岡線整備の進行により移転が必要となる。その場合、別の駐車場確保が困難な状況も想定される。
 四つ目は新庁舎1階を来庁者用50台の駐車場とする案で、残る来庁者50台と公用車100台の分については駅北立体駐車場を借り上げる必要がある。1階を駐車場とすることにより新本庁舎の階数が1階増加し、建設費が12億4448万円増加する。
 新庁舎の想定面積は、駅北庁舎隣接地に建設する場合は延べ8010平方b。現本庁舎敷地で建て替える場合は8425平方b。想定建設費用は総合計で53億9719万円。建設地決定時期や建設スケジュールなど事業の詳細は未定となっている。
 新庁舎建設事業は、2020年6月にJR多治見駅北側の市役所駅庁舎隣接地(音羽町1ノ70)を建設地として決定したが、庁舎の位置に関する条例改正案が市民に説明不足などを理由に20年9月議会で廃案となり、再スタートとなった。
 現本庁舎の規模は鉄筋コンクリート造地上6階地下1階建て延べ8555平方b。敷地面積は4033平方b。所在地は日の出町2ノ15。

提供:建通新聞社