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建通新聞社
2021/06/18

【大阪】大阪広域水道 水道事業統合の中間報告発表

 大阪広域水道企業団は、府域一水道を目指し、新たに10団体との水道事業統合の検討・協議を進めている。早ければ2024年にも実現する統合を前に、施設の最適配置案などの概要を中間報告として公表した。河内長野市で西之山新配水池を整備する他、岸和田市や八尾市、高石市、東大阪市で統合配水池を整備する案が出された。
 検討対象団体は、▽岸和田市▽八尾市▽富田林市▽河内長野市▽柏原市▽羽曳野市▽高石市▽東大阪市▽大東市▽和泉市―の10団体。
 岸和田市では、今木配水場と相川ポンプ場を廃止し、赤山配水場を統合配水池として整備する他、ブースターポンプと連絡管を整備する案が抽出された。効果額は5億円の見込み。
 八尾市では、神立加圧ポンプ場と神立配水池を廃止し、北部低区配水池を統合配水池として整備する他、高安受水場と南部低区配水池をそれぞれ共同化し、連絡管を整備する案が抽出された。効果額は10億円の見込み。
 富田林市では、喜志配水池・高架水槽と須賀受水場を廃止し、連絡管とブースターポンプを整備する案が抽出された。効果額は1億円の見込み。
 河内長野市では、三日市浄水場と西之山配水池(第1〜3)を廃止し、西之山新配水池を統合配水池として整備、千代田受水場を共同化し連絡管を整備する案が抽出された。効果額は7億円の見込み。
 柏原市では、今町受水場を廃止し、連絡管を整備する案が抽出された。効果額は1億円の見込み。
 羽曳野市では、伊賀受水場と低区第1配水池、低区第2配水池をそれぞれ共同化する案が抽出された。効果額は2億円の見込み。
 高石市では、高石配水場の1〜5号池を廃止し、統合配水池として整備する案が抽出された。効果額は1億円未満。
 東大阪市では、善根寺高区受水槽と善根寺高区配水池、菱屋西配水場を廃止し、水走配水場を統合配水池として整備。ブースターポンプを整備する案が抽出された。効果額は37億円の見込み。
 大東市と和泉市では、最適配置案の策定で施設整備費、動力費の縮減や大阪府補助金に係る効果を見いだすことができなかったとして、中間報告時点での案は抽出されなかった。
 今後は、40年後までの経営シミュレーションを含む最終報告を9〜10月公表する。22年1月に統合に係る覚書を結び、統合案素案を策定。23年7月には統合に関する基本協定を締結する予定だ。24年4月からの事業開始を目指す。

提供:建通新聞社