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建通新聞社四国
2021/06/21

【高知】県 春遠第1ダムなど22年度に着工

 高知県は春遠第1ダムと国道441号口屋内トンネルの中村側、国道494号佐川〜吾桑バイパスの野瀧トンネルについて2022年度に本体工事に着手予定であることを明らかにした。社会資本整備推進本部会議で説明した。
 春遠第1ダムの概要は堤高31b、堤頂長112b、堤体積2万6000立方b、総貯水容量63万立方b。大月町の貝ノ川川水系家ノ谷川に建設する。21年度に本体工発注に向けた積算などを実施し、22〜25年度の4カ年で本体工事を進める。総事業費は66億円を見込む。これとは別に貝ノ川川水系谷ノ奥川に堤高23・5bの春遠第2ダムの建設も計画しており、現在設計を進めている。
 口屋内トンネルは四万十市西土佐中半〜久保川の延長1841b。西土佐側からの延長594b区間の本体工事は発注済みで8月から本格的に掘削に着手する予定。22年度には反対側の1247b区間を発注。25年度までの4カ年で総事業費40億円を投じて本体工事を進める。トンネルを含む口屋内バイパスは延長2840bで、今後も明かり部の河川付け替え、道路盛土、路側擁壁などの工事を継続し早期の開通を目指す。
 野瀧トンネルの延長は296b。佐川町〜須崎市の市町境に24年度までの3カ年で建設する。総事業費は13億円を想定している。並行して明かり部の橋梁工事や路側擁壁工事を進め、早期の開通を目指す。
 本部会議ではこの他、重点事業の進捗状況や各部局の取り組みを支えるインフラ整備、デジタル化の取り組みなどについて情報を共有した。農林水産省が事業主体の「高知南国地区国営緊急農地再編整備事業」では現在、調査・測量・設計を実施中で、22年度から本格的に工事着手する説明があった。着工するのは全15工区のうち、能間、浜改田西部、下島・久枝の各工区。能間では21・4fで区画整理を行い、企業参入によるハウス施設を整備して大規模施設園芸団地とする。浜改田西部では51・3fを対象に不整形区画や排水不良、幅員の狭い道路などを改善し、スマート農業による土地利用型農業を推進する。
 佐川町加茂に建設する新たな管理型産業廃棄物最終処分場関連の周辺対策では、長竹川の増水対策に向け現在下流工区で改修計画を策定しており、22年度に用地測量・調査に着手し、23年度から工事を進める計画を示した。上流工区でも21年度中に改修計画策定に取り掛かる。
 次回の本部会議は9月上旬に開催予定。国に対する22年度の予算概算要求の状況や、各部局のインフラに関するニーズなどを協議する。
提供:建通新聞社