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日刊建設タイムズ社
2021/06/23

【千葉】有識者会議など要望/新庁舎に関する質問続出/答弁で「新拠点ゾーン最適」/松戸市議会

 松戸市の6月定例議会一般質問において、複数の議員が市役所庁舎建て替えについて取り上げた。答弁に立った関聡総務部長は「市役所機能の立地場所として新拠点ゾーンが最適」との考えを繰り返し表明し、今後、配置に関する市の考え方を示すとともに、求められる機能を踏まえた施設規模などについて具体的な検討を進めていくとした。議員からは、有識者会議や特別委員会の設置を求める声が挙がった。
 山中啓之議員(市民力・立憲民主党)および原裕二議員(政策実現フォーラム)による新庁舎の建設場所等に関する質問に関し、関部長は「市役所機能再編整備基本構想案において、現市役所敷地と新拠点ゾーンについて5つの視点から比較検討を行い、その結果を総合的に勘案し、市役所機能の立地場所として新拠点ゾーンが最適と考えている」とした上で「市民サービス、災害対応、執務、駐車場、駐輪場のあり方の検討および、この検討結果を踏まえた市役所に求められる機能と基本方針の検討・施設規模の算定を行い、市役所の配置に関する市の考え方を取りまとめ、事業期間を含めて示していきたい」と応じた。
 また、山中議員は「基礎調査業務を担当した山下設計や市内有識者を入れた会議を早急に立ち上げ、年度内にも予算計上することを望む」と要請した。
 原議員の新庁舎の規模等に関する問いに対しては「市役所の責務である災害対応機能はもとより働き方改革や本庁・支所の機能再編などを考慮し、コロナ禍を契機に大きく変化する社会・経済情勢とこれに伴い変化する市民ニーズも踏まえ、現在の市役所の施設規模を基準とし、事業方式を含め具体的な検討を進めていく」と応じた。大橋博議員(まつど未来クラブ)の質問に対しても、同様の趣旨の回答を行った。
 答弁を受け、原議員は「建て替えが新拠点ゾーンとのセットであれば、新拠点ゾーン全体の事業内容や総費用見込みを踏まえ、その可否を判断せざるを得ない。これを待っていては市役所の建て替えも新拠点ゾーンの開発もどんどん遅くなってしまう」と懸念を示し、「新拠点ゾーンの開発と市役所の建て替えは分けて進めるべき」と強調。さらに「緊急かつ重要な市役所建て替えが、結論ありきで進んでいいわけがない。市役所建て替えの特別委員会の設置をぜひ行おうではないか。しっかりとタイムリミットを決めて、議論をはじめよう」と呼び掛けた。
 大橋議員は「『早く、安く』であれば移転建て替えということになるが、多くの市民が現地建て替えを希望するなら、否定するものではない」と前置きした上で「松戸駅周辺については、国から都市再生緊急整備地域の指定を受けることが決まれば、民間活力を活用したまちづくりについて加速度的に進めていくことが可能となる。新たな松戸駅周辺のまちづくりの第一歩として、移転建て替えをすることが望ましい」との見解を示した。
 また、ミール計恵議員(日本共産党)の質問に対し、福田勝彦街づくり部長は、新拠点ゾーンのうち南側ゾーンについて「非常時の災害対応や復旧・復興の拠点にするとともに、日常の市民サービスを充実させる『支える場』として、市役所機能を再編整備することが最適」との考えを表明した。
 そのほか、杉山由祥議員(松政クラブ)が「自治体デジタルトランスフォーメーション、働き方改革などポストコロナが市役所像に与える影響」などについて質問を行った。k_times_comをフォローしましょう
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