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建通新聞社
2021/07/05

【大阪】OTS中期計画 夢洲延伸で土工外設計着手

 大阪港トランスポートシステム(OTS)は、2024年度の開業を目指す北港テクノポート線南ルート部分(コスモスクエア〜夢洲間)の鉄道事業で、21年度にレール、駅舎、信号電気設備に関連する土木工事以外の設計に着手する。大阪市が6月30日に開いた「第178回大阪市外郭団体評価委員会」で、OTSの中期計画で取り組む鉄道事業などについて報告した。
 OTSの中期計画(21年4月1日〜25年3月31日)には、24年度の開業に向けて大阪市や鉄道運行者と協力して取り組む「北港テクノポート線のうち南ルート部分」の鉄道施設の整備、鉄道施設に係る安定・確実な資金の調達などを盛り込んだ。
 設計・工事では、トンネル部(シールド工、軌道工、電気工)などの土木工事を市が行うのに対し、OTSはインフラ外部の整備としてレール、駅舎、変電所、信号電気設備に関連する土木工事以外の工事を行う。インフラ外部の整備では、21年度に基本設計、21〜22年度に詳細設計、22〜24年度に工事を行う予定だ。設計・工事の発注業務は大阪メトロに委託する。
 OTSは鉄道事業法の手続きも行い、事業許可関係で21年度に国との事前協議、22年度に事業基本計画変更申請を行い、施行認可関係で21〜22年度に電気設備などにかかる工事計画変更の申請・認可、22年度に期限延長申請・認可の手続きを進める。
 OTSは担当する北港テクノポート線の建設費を230億円以内に抑えることを目指し、各年度の目標値を21年度に3億2000万円以内、22年度に24億8000万円以内、23年度に28億8000万円以内、24年度に173億2000万円以内とする。
 鉄道事業以外の事業では、不動産事業に取り組み、既存施設を改修して機能向上を図る他、新施設の建設で新たな収益源を確保する。
 この他、委員会では阪神国際港湾の中期目標(20年9月1日〜25年3月31日)で、「港湾機能の強化に資する施設整備」の項目を変更したことを報告。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、事業者が配船計画を見直し、高規格ガントリークレーンの新規整備が見送りになったことが理由だ。
 施設整備の目標を「新設2基、既存4基更新」から「@咲洲地区の既存2基更新整備完了A夢洲地区の新規2基と咲洲地区の既存2基更新整備の予算確保」に変更した。
 また、施設整備の指標を「ガントリークレーンの基数」から「整備進捗度(予算の確保、契約締結、整備完了)」に変えた。

提供:建通新聞社