トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(神奈川)
2021/08/11

【神奈川】横浜市 旧小柴貯油タンク埋戻しにICT

 横浜市環境創造局は、旧小柴貯油施設跡地に残る貯油タンク7基の処理で、ICTの技術を活用した施工方法の検討を開始した。タンクを埋め戻すのに無人化工法や建設発生土流動化以外の工法など、安全性と経済性、施工性を高める方法の導入を考える。これに向け「小柴自然公園地下式大型タンク埋戻し工法検討業務」を復建調査設計(横浜市中区)に1000万円で委託した。納期は2022年1月。
 貯油タンクの規模は直径40b、深さ30b。1基埋め戻すのに約3万立方bの土が必要となる。これまで他所の建設発生土を搬入し流動化して投入してきたが、昨年8月に現場で転落事故が発生した。市では工事の安全性を高めるため新しい技術による新たな工法への切り替えを検討することとし、7月、ICTを活用した無人化工法の導入を含む工法検討業務を委託した。併せて改良土以外の土を用いることができるか可能性を調査し、安全性に加えて経済性と施工性に優れた方法を見出したいとしている。
 貯油タンクは敷地内に11基ある。公園整備の基本計画では一部を歴史的遺構として保全活用し、その他は埋め戻す方針を打ち出し、これまでに4基を埋め戻した。残る7基のうちどれを活用し、どれを埋め戻すかは今後検討する。埋め戻しの際はタンクの蓋や側壁を撤去し、上部利用に備える。

タンクエリア整備は26年度以降

 小柴自然公園の整備では現在第1期「緑の広場空間創造エリア」約13fの建設を進めている。7月末に草地広場ゾーン1・5fを先行公開し、残る工事を22年度末までに完了させる。
 その後第2期「里山空間再生エリア」約27fを整備。タンクのある第3期「活動・体験・学習エリア」約15・6fは、タンク処理の後、26年度ごろ整備を始める。事業の完了は32年度を予定している。
 旧小柴貯油施設跡地は金沢区柴町、長浜、幸浦2、並木3の土地52万5205平方b。国有地は都市公園敷地として横浜市に無償貸付され、市は17年に公園整備を開始した。提供:建通新聞社