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建通新聞社
2021/08/24

【大阪】堺市 南海高野線連立が都市計画決定

 堺市は8月20日、南海高野線連続立体交差事業(浅香山駅〜堺東駅付近)の都市計画の変更を決定した。2022年3月末までを目標に事業認可を取得し、測量設計や用地買収などに入る。工事などは南海電鉄に委託するため、合わせて協議を進め、早ければ22年度に基本協定を結ぶ予定だ。事業の完了は40年度を目指す。
 事業実施区域は、堺市堺区遠里小野町の浅香山駅付近(都市計画道路大和川線との交差付近)から榎元町の堺東駅付近(都市計画道路大阪中央環状線との交差付近)までの延長約3`区間。既存の鉄道線路を高架構造とし、浅香山駅から堺東駅までの間で七つ、堺東駅から大阪中央環状線までの間で三つの踏切を除却する。この他、駅前広場や都市計画道路、側道などを整備する。
 高架する新たな線路は既存線路と同じルートで建設。商業施設やマンションなどがあり、仮線用地の確保が難しい堺東駅周辺は直上2層高架構造(既存線路を使いながら上部に新たな高架を整備)、その他の区間は西側仮線1層高架構造(既存線路の西側に仮線を整備した後、既存線路上に新たな高架を整備)とする。
 施工方式は、起点側の取り付け部を擁壁・盛土構造と1層高架、浅香山駅部を1層高架、中間部を1層高架と2層高架、堺東駅部を2層高架、終点側取り付け部を1層高架と擁壁・掘割構造とする。
 主要工種は路盤工、擁壁工、橋台工、橋脚工、鉄筋コンクリートラーメン橋、鉄骨鉄筋コンクリートラーメン橋、単版桁、コンクリートT桁、プレストレストコンクリート桁、鋼桁(コンクリート床版桁)、軌道工。
 概略の工程表によると、事業認可後、測量設計や用地買収などを進め、23〜24年度に仮線の留置線を建設、仮線工事は27〜34年度にかけて行い、36〜37年度に撤去する。堺東駅周辺の直上工事は25〜36年度、その他の区間の高架工事は30〜35年度にかけて進める。側道工事は26〜27年度、36〜37年度に分けて行う。鉄道を高架に切り替え、事業が完了するのは40年度を見込む。
 市は、同事業の環境影響評価書を9月21日まで縦覧している。

提供:建通新聞社