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建設新聞社
2021/09/07

【東北・福島】浪江町が22棟、計約5万uの復興牧場設計を公告

 浪江町は、公設民営方式で棚塩地区に整備する酪農用復興牧場の基本・実施設計業務を制限付き一般競争で公告した。
 公告は3日付で、入札参加資格申請書の提出期限は14日、同27日14時に入札する。参加資格は、一級建築士事務所の登録を有し、過去10年以内に国内で糞尿処理液肥貯蔵施設(処理能力34d/日以上)、排水処理施設(処理能力85d/日以上)、乳用経産牛500頭以上の牛舎に係る設計の業務実績があることなど。
 建設用地は、浪江町棚塩地内の棚塩産業団地南側24・13f。ここは、もともと東北電力が浪江・小高原子力発電所建設予定地としていたが、計画が中止となり町に無償譲渡した。
 復興牧場は、経産牛約1300頭、子牛約700頭の計約2000頭を飼育可能とし、1年間当たりの生乳生産量は1万dを想定している。完成すれば県内最大の酪農施設となる見込み。また、生産される液肥や堆肥は、町内の農地の地力回復に活用するなど、町では東日本大震災からの酪農業再生拠点に位置付けている。
 牧場内には牛舎群や酪農業の人材育成に向けた研修施設のほか、最新鋭のバイオガスプラントを整備し、牧場内の約65lの電力を賄う。主な施設はS造、7棟延べ計2万2116・46平方bの牛舎群やW造、延べ733・69平方bの研修棟、RC造、延べ2781・46平方bのバイオガスプラントなどで、施設の合計は22棟、延べ計4万9210平方b。
 本業務は、これら施設(施設詳細参照)の基本・実施設計一式で、履行期限は2022年12月28日まで。造成設計は建設技術研究所に委託している。
 なお、21年度当初予算には造成設計や今回の基本・実施設計など調査設計費として2カ年継続費4億8811万5000円を確保している。
 着工は23年度で、25年4月の供用開始を目指す。運営は福島県酪農業協同組合などが設立する子会社への委託を予定している。

 提供:建設新聞社