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滋賀産業新聞
2021/09/21

【滋賀】米原市 旧常喜医院の建造物補強

 米原市は、市が所有する堂谷地先の国の登録有形文化財「旧常喜医院」について、申請中の保存活用計画に基づき、資料館や交流施設・宿泊施設の機能を備えた複合施設としての今後の活用に向け、建造物の補強に取り組む。今年度は補強計画の策定・補強手法の決定から実施設計まで進め、22年度(令和4年度)当初予算に事業費を措置し、改修工事を発注・着工したい考え。
 「旧常喜医院」は、代々の当主が地域の医療を支えてきた名家。18年度(平成29年度)以降は旧常喜医院の家屋や庭園などの不動産、伝来工芸品や絵画・古文書・歴史資料等の継続的な調査が行われ、19年(令和元年)12月5日に国の有形文化財に家屋が登録。20年度(令和2年度)には家屋以下一式が米原市に寄贈された。
 20年度(令和2年度)に米原市が行った耐震診断等調査で「補強を要する」と判定され、市では今年度、重要文化財の保存活用計画基準に準じた、今後活用する上で必要となる建造物の補強計画の策定をコンサル委託。建造物を「展示(資料館)と保管(収蔵庫)」「飲食を伴う交流施設およびトイレ等の整備」「宿泊施設(将来的に可能とする法的対応)」「施設管理事務所」―の機能を有する複合施設としての計画案の検討と耐震設計・実施設計、工事費算定を行い、11月1日をメドにまとめる。なお、耐震診断と補強計画策定は計画工房I・T(彦根市)が担当。
 対象となる建物は、国の有形文化財「旧常喜医院」(米原市堂谷212番地)施設内の、▽主屋(明治37年築、大正14年頃および昭和5年頃改修)=W造2階建、建築面積231平方b、瓦葺、▽書院(昭和5年頃築)=W造平屋建、建築面積62平方b、瓦葺、▽東蔵(大正4年築、昭和前期移築)=W造2階建、建築面積21平方b、瓦葺、▽西蔵(明治後期築)=W造2階建、建築面積35平方b、瓦葺、▽馬小屋(大正後期築)=W造平屋建、建築面積18平方b、瓦葺―となっている。

提供:滋賀産業新聞