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滋賀産業新聞
2021/10/05

【滋賀】県北部流域下水道 近江中継ポンプ場の水害対策実施へ

 県北部流域下水道事務所は、米原市の東北部処理区近江中継ポンプ場における水害対策として、地下の自家発電設備を屋外高所へ移すための「自家発電棟」の敷地内での新設と、併せて既存ポンプ場の老朽設備全般の更新を計画している。今年度は基本・詳細設計を委託し、順調にいけば22年度(令和4年度)にも新設棟の本体工事と電気・機械各設備更新工事の計3件を発注・着工、23年度(令和5年度)は新設棟への自家発電設備設置工事を発注し、おおむね22〜23(令和4〜5)の2ヵ年で整備を完了したい考えだ。
 近江中継ポンプ場は92年(平成4年)に琵琶湖沿岸を通る県道大津能登川長浜線に面した米原市世継他に整備。長浜方面からの送水を場内で汲み上げ彦根方面へ送水する建物はRC造地上2階地下3階の5階層、延2101平方b規模で、地下の自家発電設備をはじめ施設内に全設備を備えている。
 今年度行う設計業務(10月21日開札)では、水害対策で敷地内で増築する予定の自家発電棟(設計対象165平方b)の建物配置や規模、維持管理の操作性等総合的な基本検討・基本設計および詳細設計と、併せて整備後30年近く経ち老朽化が進む既存棟の受変電設備、ポンプ設備、脱臭設備、建築電気、建築機械設備―の更新に係る詳細設計を委託し、22年(令和4年)3月22日まででまとめる。
 近江中継ポンプ場の自家発電設備は、15年度(平成27年度)に策定された「耐水化計画」によって地下にある自家発電設備を「屋外高所へ移設すること」と提言されたが、想定浸水深が0・5bであるため、その後ポンプ場の個別箇所に止水壁を設けることで対策をいったん完了した。移設の必要性は無くなったが、自家発電設備と電気設備が地下にあるのは過去の水害リスクに鑑みて好ましくないとして、敷地内に自家発電棟を新設し、既存の自家発電設備と電気設備を充分な高さが確保できる高所へ移転する方針を決定した。

提供:滋賀産業新聞