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建通新聞社四国
2021/10/12

【高知】県 ICT構造物工の試行要領策定

 高知県はICT活用工事の拡大に向け、橋台工やRC橋脚工を対象とする「ICT構造物工」の試行要領を策定した。またICT舗装工の試行要領を改定し、路盤工を追加した。10月1日以降に積算する工事で適用を開始した。ICT活用工事を実施した場合は、工事成績評定の「創意工夫」項目で加点評価する。
 ICT構造物工は▽3次元起工測量▽3次元設計データ作成▽3次元出来形管理の施工管理▽3次元データの納品―の全てのプロセスでICTを活用する工事とする。このうち起工測量では、施工現場の環境条件により面的な計測だけでなく、管理断面や変化点の計測による測量を選択してもICT構造物工とする。出来形管理については、無人航空機による空中写真測量、地上型レーザースキャナー、TSなど光波方式、無人航空機搭載型レーザースキャナーの方法により実施する。
 ただし、精度確保が困難となる箇所や繰り返し計測を行うことが必要な箇所では、施工段階での出来形計測結果が分かる写真や画像データと併用するなど、他の計測技術による出来形管理を行っても良いものとする。
 ICT路盤工の試行については、既存のICT舗装工試行要領に「品質管理」の項目を追加。現場密度試験を省略し、国土交通省が策定した「加速度応答法を用いた路盤の締固め管理施工要領(案)」に基づき、路盤の締め固め管理をすることができることを明記した。
 これらの2工種については、国土交通省が21年度に直轄工事で試行することを決めており、県も同様の対応ができるよう準備を進めてきた。国が新たにICT施工適用工種に追加した「ICT海上地盤改良工(床堀工・置換工)」も21年度中に追加予定で、現在港湾・海岸課が準備を進めている。
提供:建通新聞社