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滋賀産業新聞
2021/11/10

【滋賀】竜王町 竜王小学校の移転新築

 竜王町は、25年度の供用開始を目指し推進している竜王小学校移転新築整備事業について、対象地の農地転用や農業振興地域変更等に対し、県に土地収用法の事業認可を求める方針を固めた。現在、各種手続きを進めているところで、整えば計画通り実施設計業務を来年度に発注する。
 同事業は町全体で概ね10年後の完成を目指す「竜王町コンパクトシティ化構想」に基づく町役場周辺での中心核整備事業の中のリーディングプロジェクトと位置付ける「交流・文教ゾーン整備」の内、最初の具体化案件として取り掛かっているもの。来年度に実施設計、23年度から約2ヵ年かけて建築工事を行い、25年度(令和7年度)からの新学校の供用開始を目指している。
 なお、実施設計業務の発注方法は、コンペとプロポーザルの2方式で今なお検討を進めている中ではあるが、コンペに係るコストが財政負担となるなどの声からプロポーザルが有利となっている模様。今年度末までに最終結論を出し、来年度の適正な時期に実施設計業務を発注していくこととなる。予算については、債務負担行為での措置ではなく、当初での確保を目指すこととなる見通しだ。
 同小学校整備基本構想策定業務は、サンワコン滋賀支店(守山市)が、基本計画策定業務は、丸山建築事務所(大津市)がそれぞれ担当している。
 竜王小学校は、71年(昭和46年)建設で、規模は校舎棟は3棟(3階建及び平屋建)、計延4611平方b、体育館は平屋建、延1113平方b、建物敷地1万9078平方b、運動場敷地2万1190平方b。新小学校の移転候補地は、同町綾戸1021にある町立図書館南側の約3万平方b。ここに、既存小学校と同規模程度の小学校を建設する方針で、スケールの大幅な変更は予定していないが、バリアフリー化や、防災・地域コミュニティースペースの設置が加えられる見通しで、施設内部についても地元に対して説明を行っているところ。
 で、移転整備を皮切りに竜王幼稚園・学校給食センターなどの文教施設の移転・集約整備や、防災機能を付加した公園、共用駐車場などを配置する工事についても整備が進むよう、併せて説明し理解を求めている。
 コンパクトシティ化構想は、「子どもと暮らす喜びを実感できるまちづくり」を基本コンセプトに、「利便性が高く多様な交流を育む中心核」「地域コミュニティの維持・活性化」「中心核と地域コミュニティのネットワーク」の3つの柱を中心に各種整備を図っていくもの。同事業を含むリーディングプロジェクトと位置付ける「交流・文教ゾーン」は、「利便性が高く多様な交流を育む中心核」に含まれる施策となる。

提供:滋賀産業新聞