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日本工業経済新聞社(群馬)
2021/12/23

【群馬】県利根沼田農業農村整備課 昭和村追分、松之木平工区の県営農村地域防災減災事業23年度実施目指す

県利根沼田農業事務所農村整備課は、昭和村の追分工区および松之木平工区で県営農村地域防災減災事業を計画している。2021年度は事業範囲191・5haの調査などを進めており、22年度に事業計画書などをまとめ、23年度の事業開始を目指す。同地域の管路を整備することにより、農業者や地域住民の健康障害の未然防止と農業生産の安定を図る考え。
赤城北ろく用水に位置づけられている昭和村赤城原、糸井地内の追分・松之木平地区のかんがい施設は、1960〜64年に県営開拓改良事業により造成されたもので、取水工、貯水池および幹線用水路、畑地かんがい施設、営農飲雑用水施設がある。各施設は築造から50年以上が経過しているため劣化が進んでいることから、これまでに県営水利施設整備事業で、幹線水路や貯水池などの長寿命化を完了させている。さらに2016年度からは、石綿セメント管の破損等に起因する農業者や地域住民の健康被害が懸念されることから、県営農村地域防災減災事業として畑地かんがい管水路石綿セメント管の布設替工事に着手している。
事業範囲は追分工区143・8ha、松之平工区47・7haの合計191・5ha。概算事業量は総延長が延長21・1q。内訳は、追分工区がφ75o〜400oの管路で延長14・9q、松之木平工区はφ75o〜φ200oの管路で延長6・2qとなる。工事内容は、硬質塩化ビニル管の管路更新工および既設石綿管撤去。工事期間は23年度から27年度の5カ年を予定している。
23年度の事業着手に向け、21年度と22年度で実施計画策定調査を行うとしており、これまでに幹線および支線用水路の設計、数量計算、概算工事費の積算などのほか、計画概要書等の作成などが行われた。
22年度は、事業計画書等をまとめ、23年度からの事業実施を目指す。事業実施に向けた調査計画業務については藤和航測(前橋市)が22年3月中の履行期限でまとめている。
赤城北ろく用水ではすでに、赤城原工区と北ろく赤谷工区で県営農村地域防災減災事業に着手しており、赤城原工区は21年度、北ろく赤谷工区は23年度に事業完了を迎える予定。また、今後は東中野工区の延長6・1q、二本松工区の4・1qの管路工事についても事業化を目指す。
同地域は、レタスやこんにゃく、ホウレンソウの栽培が盛んな地域で、改良事業によりさらなる安定した農業経営が期待されている。