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建設経済新聞社
2021/12/28

【京都】百井青少年村を来春に廃止 エーゲルがキャンプ等に活用 令和5年春頃に物件引渡しへ

 京都市は27日、左京区大原の百井青少年村について廃止を告示した。現在の指定管理期間(令和5年3月31日まで)の終了をもって市の施設としては廃止する。
 市は、11月市会に百井青少年村条例を廃止する条例案を提出し、12月9日に議決していた。
 市は、百井青少年村の土地・建物の活用について、全年齢型の野外活動施設としてリニューアルすることなどを求め、公募型プロポーザル方式で事業者を公募。潟Gーゲル(京都市西京区)を選定した。
 活用事業者に選定されたエーゲルの提案内容によると、事業名は「RelocalTown(リローカルタウン)京都百井」の創出。事業概要は@当該土地を区画に分け、区画内での事業実施を希望する企業や個人(借主)に有料で貸し出す(これが同社の主な収入源となる)A借主は、区画内に自ら設置する小屋やキャンピングカーなどで豊かな自然に囲まれた生活体験を送りながら、農業、林業、アートなど、施設内のエリアごとに設定するテーマに応じた野外活動を一般利用者向けに提供するB各区画内での事業のほか、スポーツイベントや音楽会など、複数の借主の連携・協働によるソフト事業も実施し、更に幅広い一般利用者を見込む(企画運営にあたっては同社も必要に応じてサポートする)Cこうした事業展開を通じて、交流人口の増加はもとより、施設や地域への帰属意識を高めることで移住促進や地域コミュニティ活性化にもつなげ、大原百井地域、ひいては京都市域全体の文化力向上や経済活性化を図る。
 収益は企業スポンサー出店、年間オーナー制、産地品定期購入、利用料(キャンプ泊)、ステージ使用料などを想定。ラジオ局のアルファ―ステーション(潟Gフエム京都(京都市下京区))、NPO門真フィルムコミッション(大阪府門真市)との連携を予定。
 事業概要図として、キャンプエリア、ステージエリア、つくる農業エリア、つくる林業エリア、つくる食べ物エリア、つくるARTエリアを示した。
 貸付希望期間は10年間で、貸付希望価格は年額67万円。
 市と同社は、令和5年3月頃までに貸付契約等の締結等を行い、同年春頃に物件の引渡しを行う。事業開始は同年4月以降。
 京都市百井青少年村(左京区大原百井町332他)は、青少年の福祉の増進及びその自然に親しむ活動の振興を図るため、野外活動の用に供することを目的に昭和47年7月に設置。貸付の範囲は1万5376u(登記簿面積)。
 主な建物は、昭和47年6月築の山の家(W造平屋建、152・37u)、昭和55年7月築のロッジ(A・B)(W造2階建、延125・86u)、平成13年3月築の交流センター(RC造平屋建、262・86u)、昭和57年3月築の旧管理棟(指導員事務室。S造平屋建、72・50u)のほか、便所(W造平屋建、18・36u)、炊事場(W造平屋建、24・00u)などがある。またテントを設営できるテントサイトがある。