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滋賀産業新聞
2022/01/20

【滋賀】県南部土木 野洲市三上地先「モヘ谷」の砂防堰堤設置

 県南部土木事務所は、06年(平成16年)に土砂災害警戒区域の指定を受けている野洲市北櫻集落の保全を目的に、野洲市三上地先の「モヘ谷」で砂防堰堤の設置を計画している。現在は詳細設計を正和設計(大津市)で進めており、来年度には用地測量に入り、23年度に用地取得、24年度以降の工事発注を見込んでいる。
 現地の北櫻集落は、過去に土砂災害などは起こっていないが、砂防施設が未整備の状態であり、今後、斜面及び渓岸の崩壊に伴う土石流が発生すると人家などに甚大な被害がおよぶことが予想されることから、同事務所は砂防堰堤1基の設置を計画。現段階では、透過型の堤高6・5b、堤長63bの砂防堰堤の設置を想定しているが、今回の詳細設計の中で計画の変更もあるとしている。また渓流保全工も検討されており、これについても設計の中でまとめる考え。
 集落に近接するモヘ谷と三上山は、なだらかな稜線が影響し、通常と比較してゆるやかで浅い谷で、一般的な砂防堰堤を設置するには技術上の検討を要する形状となっている。同事務所は、砂防堰堤設置に係る技術上の課題の整理・検討を実施し、その他の手法も含めた中から現地の条件に最も適した整備内容を選定し、集落の保全を図る。
 野洲市北櫻集落は、山に近接しており、人家が約50戸あり、近くには県道希望ヶ丘文化公園南線や北桜公民館なども位置している。滋賀県は、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の制定にもとづき、急傾斜地の崩壊、土石流等のおそれのある土地について基礎調査を実施した結果、北櫻一帯を06年に土砂災害警戒区域として指定している。

提供:滋賀産業新聞