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建通新聞社(静岡)
2022/01/21

【静岡】浜松市 中央卸売市場 再整備基本計画策定へ

 浜松市は、中央卸売市場再整備に向け準備を進めており、2022年度から再整備基本計画の策定に着手する計画。基本構想の素案を21年度内に作成して22年度上期にまとめる予定で、その後、22〜23年度の2カ年で基本計画を策定していく方針。12月に開いた同市場開設運営協議会で、施設整備について基本理念案と再整備の考え方(コンセプト)について示した。
 中央卸売市場は開設から42年が経過し、施設設備の老朽化が著しく大規模改修や更新が必要となっている。また、卸売市場法の改正をはじめ食品流通を取り巻く情勢や利用者のニーズも大きく変化し、的確な対応が求められており、市はPFIなどを含めた民間活力導入による再整備を計画している。
 21年度は基本構想策定支援業務の受託者にパシフィックコンサルタンツ静岡事務所(静岡市葵区)を特定し作業を進めている。また、サウンディング型市場調査を行い、ゼネコン3社、商社1社、商業施設デベロッパー1社の計5社との対話を実施した。実現可能性や解消すべき課題などの提案を受け、市場再整備の方向性について余剰地活用も含めて検討を進めている。市場施設のコンパクト化により生じる余剰地については、民間商業施設や複合施設、地場産品などに関する施設などにぎわいを創出する活用が考えられている。
 基本計画を策定した後、24年度に事業者募集の準備を進め、早ければ26年度に再整備に着工する考え。所在地は浜松市南区新貝町239ノ1。
 施設整備について設定した基本理念案は「安全安心な生鮮食料品の安定供給と流通のプラットフォームを担う拠点市場」。再整備のコンセプトの主な概要は次の通り。
 ▽施設規模の適正化が図られた施設づくり−施設規模の適正化と物流動線の適正化など▽商品の鮮度を維持し衛生管理が可能な施設づくり−適切な商品管理を可能にする定温(低温)施設・設備、冷蔵庫の整備▽本市場の立地環境を生かした施設づくり−産物の集荷機能の強化、配送機能の強化と合わせた卸売市場間のハブ・アンド・スポーク機能の強化▽安全安心で働きやすい施設づくり−市場で働く人にとって安全安心で働きやすい施設計画、緊急事態でも継続的に生鮮食料品などを供給可能な施設計画▽民間活力による余剰地活用とともに市場活性化−余剰地を活用した市場の活性化、市場と共存可能な民間収益事業の誘致▽地域まちづくりと地球環境への影響に配慮した市場−環境負荷の影響に配慮した施設計画、SDGsなど持続可能な社会への関心の高まりを受けた市場機能の発揮▽社会環境に適応した市場機能の変革



提供:建通新聞社
(2022/1/21)

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