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建設新聞社
2022/03/03

【東北・山形】鶴岡市が朝日庁舎等改築設計プロポを特定

 鶴岡市は、指名型プロポーザルによる「鶴岡市朝日庁舎・消防署朝日分署改築工事設計業務委託プロポーザル」の手続きを進めた結果、アックスクリエート・あべ構房建築設計事務所・イシイ建築設計事務所JVを先月21日に特定した。今月末に契約の方向で協議を進めている。
 プロポーザル提出者は、アックスクリエート・あべ構房建築設計事務所・イシイ建築設計事務所JV、菅原設計・SC設計工房JV、ブレンスタッフ・栗本設計事務所JVの3者。
 鶴岡市下名川落合1地内にある朝日庁舎は、1970年に旧朝日村役場としてRC造4階一部5階建て、延べ2146平方b規模で建設。築後約50年が経過しており、躯体や設備などの老朽化が進行している。また、2015年度に新耐震基準以前の建築物であることから耐震診断を行ったところ、耐震性の不足も指摘されたため、これらの現状を踏まえて改築する方針を固めた。基本計画によると、新規に整備するのは2階建て、延べ1400平方b程度の庁舎棟と延べ410平方b程度の消防分署棟、規模未定の木質バイオマス棟となる。
 プロポーザルにおいては、市が@市民協働・交流拠点としての建築計画上の配慮A豪雪地域でのランニングコストなどB地場産木材の有効活用とその耐久性・安全性C防災拠点としての建築計画上の配慮Dその他独自提案−の視点から審査を行った。特定者は@については行政・協働・市民の各スペースを同一ロビーに併置することで市民間の交流を促し、屋根に取り付けられた高窓で自然光を採光するデザインとする。Aについては木質バイオマス利用の1階床暖房(埋設吹出)や建物外皮外断熱、トリプルガラス高断熱サッシを採用し省エネ化。Bについては地場産木材を使用したトラス梁や張弦梁による架構とし、Cについては消防分署棟と直接動線を確保し会議室についても可動間仕切りを活用して防災対策本部の迅速設置を可能とする。Dはデジタル化に対応できるよう机配置をユニバーサルレイアウトとした。いずれも現時点での提案であり、設計過程で変更する可能性もある。本業務では基本・実施設計一式を行う。
 履行期限は2023年1月27日まで。設計完了後、23年3月に議会に設計概要を公表し、23〜24年度に改築工事を施す。24年度後半から供用を開始し、その後旧庁舎・旧分署の解体工事や外構工事を行う。また木質バイオマス棟については、22年度に別途プロポーザルで実施設計の担当者を選定して年度内に設計を作成し、23〜24年度に庁舎棟・消防分署棟とは別に工事を発注する。

 提供:建設新聞社