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建設新聞社(長崎)
2022/04/12

【長崎】国が長崎空港滑走路を埋め立てへ

約1・8万平方b規模 概算46億
   工期2年余、県に承認願書を提出

 県は、国土交通省九州地方整備局が長崎空港(大村市箕島町)で計画している公有水面埋立承認願書を受け付けた。埋立場所は滑走路32側沖合。工事施行区域は20万3789・64平方b、実際の埋め立て区域面積は1万7900・94平方b。RESA(滑走路端安全区域)基準に対応した施設整備を新たに計画している。埋立て工事に要する費用は46億円。工事期間は2年4カ月となる見込みだ。
長崎空港の埋立区域

 同埋立計画は、国土交通省九州地方整備局が長崎空港地先海域において、「空港用地」「道路用地」を公有水面埋立てにより整備するもの。このため、国土交通省九州地方整備局が県に公有水面埋立承認願書を提出した。取材に対し県土木部港湾課は、大村市議会の6月定例会で意見聴取後、県が今夏をめどに承認する運びになることを明らかにした。国が行う事業であるため「免許」ではなく「承認」となる。

 用地造成費は46億円の見込み。内訳は1年次が20億円、2年次が24億円、最終3年次が2億円となる。埋立地の用途は、埋立地の中央に位置する空港用地が約1万3000平方b、空港用地の外周に位置する道路用地が約5000平方b。埋立地の地盤の高さはD・L・+1・50b。

 同工事に関し国は外周の護岸@、護岸Aおよび中仕切護岸により囲まれた二つのブロック(第1工区・第2工区)に分け施工、一体的に竣工させる計画。護岸@、Aとも基礎工は捨石と被覆石、本体工は方塊ブロック、上部工はコンクリート、消波工は消波ブロックを使用。また、中仕切護岸の本体工は捨石となっている。

 長崎空港では、着陸帯の両端のRESA設置区域のうち、北西側に位置する滑走路14側はローカライザー(電波により最終進入中の航空機に滑走路の中心を示す装置)用地が約160b確保されており新基準の最小値(90b)を満たしているものの、南東側に位置する滑走路32側は約40bしか用地が確保されていない。このため、RESA基準を満たす施設の早期整備が喫緊の課題となっている。
ksrogo