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日本工業経済新聞社(群馬)
2022/04/22

【群馬】四万発電所リニューアル 土木工事を7月公告 5月議会で債務負担設定

県企業局発電課は中之条町四万地内の四万発電所で進めている全面リニューアル事業について、3月に不調となっていた発電所躯体工などの土木工事を7月ごろに再公告する見通しを示した。2020年度に着手している同事業は、当初の計画では24年10月1日の運転再開を目指して各種工事を進めている。設備更新工事に対する実施設計は北電技術コンサルタント(富山県富山市)がまとめた。
発注を目指す主な土木工事は、発電所躯体工RC造802立方m、水車発電機の基礎工がバレル式で541立方m、野外発電所基礎工がφ500o杭基礎21本、鉄管路改修391立方mなどとなる。
3月2日の開札日で一般競争入札による工事公告を行ったものの不調となったため現在、再公告に向けた積算の見直しを行っている段階。工事内容は変更がない見通しだが、業種や参加条件は未定としている。前回の入札では業種を土木1010点以上、3者以内JVとしている。
工事に伴う債務負担行為の新たな設定は5月議会で上程する予定となっており、議決を経た後に発注に向けた手続きを行うため、最短で7月中の再公告を見通している。なお、当初予算には、土木工事費などに11億4300万円を確保している。
同発電所のリニューアル事業はこれまでに、取水堰堤補修や取水堰水門更新、放水口土木、導水路更新、水圧鉄管更新、水車発電機更新を発注済み。工期はいずれも24年度までとなる。
四万発電所は四万川から取水・放水して発電。1961年に運用を開始した。リニューアルは老朽化した施設への対応と電力の固定価格買取制(FIT)を活用した収益の増加を目的に計画。
このほか、沼田市内の白沢発電所でも同様に設備更新を計画。22年度内にリニューアル工事に着手する見通しを示している。また、前橋市内の関根発電所でも更新工事が計画されており、22年度の下期に工事発注となる見通し。