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北陸工業新聞社
2022/05/11

【福井】公益財団法人/福井県建設技術公社新理事長/西出俊亮氏本紙インタビュー/公社の役割市町を専門的に支援強化/インフラの長寿命化などデータ管理/若者に魅力アピール

公益財団法人福井県建設技術公社の理事長に、西出俊亮氏が就任した。前任の辻義則氏を引き継ぎ、今の気持ちや抱負を聞いた。

■就任して
 ご挨拶に営業も兼ね、さっそく各自治体へ。今はひと段落です。市町の職員配置に関し、技術者が少なく、県は技術者を派遣しています。それでも、まだ足りないと聞きます。そこで公社としては、市町の発注や管理業務を補う役割があると、今回、改めて営業をさせてもらいました。
■行政を補完
 市町では、事務職であっても、技術職を任せられる場合があります。ただ電気など設備関係はより専門的で、負担が大きい。公社には、設備を専門とする職員も揃っており、アピールポイントです。
■メンテナンスの重要性
 近年は、施設の長寿命化(維持管理)が強く求められています。しかし、行政も予算に余裕があるわけではないので。特に傷んだところを補修し、長寿命化を図っています。口で言うのは簡単ですが、幅広い知識がないとできません。優先順位を考えたり、現場経験から培う感覚がとても大切です。
■公社の役割
 メンテ後も含め、公社がデータ管理を担うようにする。公社には、技術図書も多数そろえ、一覧も可能です。データ蓄積の重要性は益々高いと感じます。
■技術の魅力
 自分がつくったものが、ずっと使われ、役立っていることが魅力では。建設業が担う除雪作業も、とても役立っていますが、夜中に進めるため目立たず、(特に若者の)人気が下がってきたよう。県では、アニメを作り、PRに努めています。ただ、労働環境が厳しいイメージが強いようで、その払拭に向け、週休2日制や、女性も働きやすいなど、官民で改善をしています。地味なイメージのために、人気が低いのは、とても残念です。 
■フクイ建設技術フェアへ抱負
 昨年は、建専連とタイアップし、高校生に実際に作業体験をしてもらいました。技術に触れてもらう趣向で、今年も継続します。1回やったからといって、劇的に変わるものではありませんから。少しずつ、インフラの重要性と、若者の人気とのギャップを埋めることができるよう。継続していきたいです。

にしで・しゅんすけ
60歳 大阪大学大学院卒業 嶺南振興局小浜土木事務所所長、土木部技幹(防災・特定事業)、土木部副部長(技術)、福井土木事務所長、県土木部長を歴任。

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