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建設経済新聞社
2022/05/18

【京都】海面上昇が由良川取水に影響 取水口の上流移転を検討

 舞鶴市は、上水道の取水量の約8割を担う由良川からの取水について、将来にわたり安定的な取水確保を目指し、取水口の上流移転の検討に入る。
 舞鶴市上水道は、由良川において、二箇取水場(福知山市大江町二箇小字狭迫258/1日最大取水量6万6000m3)を昭和40年代から使用しており、老朽化のため、平成26年度までに管理棟と受変電設備や取水ポンプ2基の更新工事を実施した。近年の塩水遡上対策のため、二箇取水場の2・4q上流に有路補助取水場(福知山市大江町二箇小字下嶋2215−3/1日最大取水量6万6000m3)を整備し、二箇取水場で取水できない場合に備え送水できるようにしている。また二箇取水場から370m下流に防潮幕を張って、塩水の逆流を防ぐ対策も講じている。なお令和3年度の取水実績は日平均2万2938m3(日最大3万1604m3)。
 そうした中、気候変動による海面上昇が塩水遡上に与える影響について研究結果が示され、現在の取水場所での安定的な取水確保が困難となる恐れがあることが判明したことから、将来にわたり安定的な取水確保を図るため、上流移転の検討など移転基本計画をとりまとめる。
 同市は16日、取水施設移転基本計画策定業務を指名競争入札で通知。6月2日に開札し、担当業者を決める。履行期間は令和5年3月28日まで。
 主な業務内容は、塩水遡上を受けない場所の選定に向け、取水口移転候補地の抽出、移転候補地での取水可能量の検討のほか、河川水以外の水源への代替可能性の検討など。