トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建設経済新聞社
2022/06/02

【京都】令和6年度に学部・学科再編 キャンパス整備で計画策定へ

 京都府立大学は、令和6年度の学部・学科再編を見据え、それに対応したキャンパス整備に向け、令和4年度に施設整備基本計画を策定する。
 学部学科再編については、現行の生命環境学部(農学生命科学科、食保健学科、環境デザイン学科、森林科学科、環境・情報科学科、生命分子化学科)、文学部(日本・中国文学科、欧米言語文化学科、歴史学科、和食文化学科)、公共政策学部(公共政策学科、福祉社会学科)を、再編後は農学食科学部(農学生命科学科、食品栄養学科、和食文化科学科)、生命理工情報学部(生命化学科、理工情報学科)、環境科学部(森林科学科、環境デザイン学科)、文学部(日本・中国文化学科、国際文化交流学科、歴史学科)、公共政策学部(公共政策学科、福祉社会学科)とする。
 再編後の学部学科を反映した施設整備を検討。人文・社会科学系の既存学部と、理系新学部である生命理工情報学部、環境科学部及び文系学部との緊密な連携が必要な農学食科学部和食文化科学科は下鴨キャンパスに配置。
 教育研究の性格上広い土地を必要とする農学食科学部(和食文化科学科を除く)は、関連の研究施設や附属農場を有する精華キャンパスに配置(移転)することを基本とし、学舎等の整備状況を見ながら段階的に移転を図る。
 このほど策定した京都府立大学整備構想では、下鴨キャンパスについて、老朽化・耐震化への早期対応として「最新の教育研究に対応するとともに、安心・安全な施設とするためにも、現行プロムナード以南の施設は1号館を除き全て建替えることとし、全体工期の短縮とスムーズな移転を考え2期工事で完成できるよう検討」するとした。
 レイアウトの検討では、▽4号館跡地、駐車場、現テニスコートなど、整備開始時にオープンスペースとなっている場所を第1期工事対象とする▽建物は4階建を基本とし、限定されたキャンパス内スペースを有効活用する等を挙げた。またA〜Dの4つの案から、B案(南側校舎をロの字に配置し、片廊下及び「吹き抜け+トップライト」の併用により採光を確保等)、C案(南側、東側住宅街に対して壁面積を減らし、地域への開放的空間を創出。南向きのコの字配置により、開かれた中庭を計画等)に絞り込み。
 整備スケジュールによると、令和4年度に基本計画策定、5年度に基本設計(全体)を進め、6年度に実施設計(下鴨T期、精華)を行う。B案では令和5〜6年にプレハブ棟、倉庫、国際交流施設撤去、7〜8年に(T期工事)新4号館、新本館、新地域連携棟新設、9年に2・3・7号館・桂会館等撤去、10〜11年に(U期工事)新2・3・5号館新設、12年に5・6号館、本館撤去及び外構工事・完成を予定。C案では令和5〜6年にプレハブ棟、倉庫、国際交流施設撤去、7〜8年に(T期工事)新4号館、新本館、新地域連携棟新設、9年に2・3号館・桂会館等撤去、10〜11年に(U期工事)新2・3・5号館新設、12年に5・6・7号館、本館撤去及び外構工事・完成を予定。
 このほか、13年度に学生会館等の実施設計、14年度に学生会館等の建築工事を予定。
 一方、精華キャンパスの整備スケジュールによると、令和5年度に造成設計、6年度に造成工事を行い、7〜8年度にかけて研究棟等を整備する予定。
 なお府立大学は令和3年7月、「新生・府立大学構想策定のための調査支援業務」について、公募型プロポーザルで高等教育総合研究所(東京都千代田区)を選定し進めた。
 京都府立大学、京都府立医科大学を束ねる京都府公立大学法人の令和4年度年度計画には、「下鴨キャンパス及び精華キャンパスの具体的な整備に向け、基本計画を策定する」ことを盛り込んだ。
 府の令和4年度の予算措置をみると、当初予算に新生・府立大学構想推進費1300万円を新規計上。新学部・学科の設置に必要な文部科学省への認可・届出書類の作成、各学部・学科に係る学生確保及び人材需要の見通しの調査等を行う。文科省への届出等は令和5年度を予定。
 6月10日開会の6月議会に提出する6月補正予算案に新生・府立大学構想推進費4000万円規模を計上。施設整備基本計画を策定する。
      ◇      
 府立大は、大学施設建替え担当職員(期限付職員・常勤)の募集を行っている。施設建替えに関わる事務サポート業務を担う職員で、雇用期間は採用から令和5年3月31日まで(次年度以降の状況により更新等の可能性あり)。