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日本工業経済新聞社(群馬)
2022/06/02

【群馬】候補地の区域変更 渋川広域の最終処分場 建設へ向け大詰め 吉岡町

吉岡町は渋川地区広域市町村圏組合による次期最終処分場整備について、建設候補地の区域を変更した。施設は敷地面積2万5000u規模を見込んでおり、これまでに委員会を開催し建設可能区域を抽出。新設処分場の供用予定は29年度となっており、2022年度内に渋川広域組合に選定地を報告する。建設地が絞られていく中、最終候補地決定に向けて大詰めを迎える。
渋川地区広域市町村圏組合は、吉岡町と渋川市、榛東村の3自治体で構成されている。3自治体のごみは現在、渋川地区広域圏清掃センター(渋川市行幸田3153−2)で焼却処理を行っているほか、エコ小野上処分場(渋川市小野子3665)で埋め立て処理で対応している。
このうち、埋め立て容量7万立方mのエコ小野上が供用開始から7年が経過しており、埋め立て可能とされている15年間の約半分を経過しているため、整備期間などを考慮し次期処分場の候補地を選定する必要があった。
最終処分場の建設候補地選定に関する協定は、2008年に構成自治体で締結。協定にともない、次期最終処分場の候補地選定を吉岡町が担当している。20年度から現地視察や地元説明会、委員会などを行ってきた。
組合側では次期最終処分場の規模として29年に埋め立て期間完了するエコ小野上と同程度の埋め立てを想定しており、敷地面積は2万5000u程度が見込まれる。エコ小野上が終了した跡地利用については、吉岡町および地元住民と協議を進め決定する。
新たな最終処分場は産業廃棄物の管理型処分場と同じ構造とする。ごみの分類は産業廃棄物に分類されるものは一切入らない。
21年3月22日に開催された選定委員会では、立地基準を満たした建設可能区域として、上野田地内の45・83ha、北下地内の4・08ha、自害川沢と吉岡川の間にある8・90ha、下野田地内の1・12ha、漆原地内の0・98haの5カ所を選定していた。
このほど明らかとなった委員会報告によると、河川区域の見直しなどにより選定候補地の変更を行っている。上野田地内は、送電線の鉄塔や太陽光発電設備などの追加により38・47haに減少。北下地内は河川区域の見直しにともない3・6haに変更している。このほか、下野田地内は送電線の鉄塔の追加により建設可能区域が0・58haへ減少。漆原地内の区域は居住区域の見直しで0・17haおよび0・05haとなった。一方で、自害川沢と吉岡川の間の地域は河川区域の削除により9・84haに増加している。
スケジュール案では今後、候補地の選定を22年度内に決定させ、23年度末まで基本構想策定と地元説明および合意形成を行う。その後、用地買収や基本・実施設計を経て、エコ小野上の埋め立て終了時期となる29年度には整備を終えたい考え。そのため、工事発注準備を26年度には完了させ、27年度には工事を発注する見込みとなる。
22年度内は3回程度委員会を開催する予定としており、引き続き候補地比較評価や候補地地元意見集約などを行い、年度内には渋川広域組合へ選定報告をする。