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建通新聞社(神奈川)
2022/06/09

【神奈川】川崎市 登戸土地区画整理事業の整備終盤へ

 2025年度の基盤整備などの完了に向けて川崎市が事業を進めている「登戸土地区画整理事業」が終盤を迎えている。登戸駅・向ケ丘遊園駅周辺の37・2fで道路などの基盤整備を進め、地域生活拠点としての機能強化、安全で快適な市街地の形成を目指す。道路整備は7割を超え、今後は駅前広場や公園整備が本格化する。本年度に向ケ丘遊園駅前広場と3号街区公園の工事を発注する予定だ。
 登戸駅と向ケ丘遊園駅では、それぞれ駅前広場を整備する。向ケ丘遊園駅前広場(約5400平方b)はバスバース、タクシープール、一般車乗降場などを設置し、アスファルト舗装の他、歩道部にカラー舗装を施す。第2四半期の入札公告を予定しており、10月に工事に着手する。登戸駅前広場(約4600平方b)でも同様の機能の導入が予定されており、本年度までに設計をまとめ、23年度第2四半期に入札を公告、第3四半期に工事に着手。いずれも25年度の完成を予定する。
 また、街区公園を3カ所に整備する。それぞれの公園の面積は1号街区公園と2号街区公園が約2500平方b、3号街区公園が1500平方b。
 1号街区公園は本年度に詳細設計を行う予定で、第2四半期の入札公告を見込んでいる。23年度下半期に工事に着手し、同年度末の完成を目指す。2号街区公園は本年度から23年度にかけて設計し、24年度以降に整備を進める。
 整備を先行する3号街区公園は10月に着工する予定で、入札公告は第2四半期を見込む。園内には幼児用複合遊具、ブランコ、モニュメントなどを設置するとともに、敷地の半分以上をダスト舗装の広場として整備する。
 市は20年度に地域住民との協働による「公園ワークショップ」を開催し、各公園の構成や配置について検討。21年8月に公園計画での基本的な考え方をまとめた「登戸土地区画整理事業公園基本計画」を策定した。整備完了後は管理運営協議会を設立し、地域が主体となった公園の維持管理を進める。
 また、21年には「登戸・向ケ丘遊園駅周辺地区まちづくりビジョン」を策定。登戸駅と向ケ丘遊園駅をにぎわいの核、二つの駅をつなぐ登戸2号線沿線をにぎわい交流軸に設定し、商業エリアの整備や道路空間のウォーカブル推進事業を行う。
 にぎわい交流軸となる登戸2号線では「誰もが歩きたくなる居心地の良い道路空間」を目指して沿道に商業施設などを整備する。10月には道路空間の利用方法や安全性などを実証する社会実験を予定している。
 にぎわいの核となる向ケ丘遊園駅前(51街区)と登戸駅前(90街区)には商業施設や住宅などを複合化した超高層ビルの建設が予定され、民間事業者や再開発準備組合がそれぞれ共同で事業を進めている。
 この他、歩行者空間の確保が課題となっているJR南武線下河原踏切(延長14b)を2b拡幅する。4月28日にJR東日本と施行協定を結び、23年度の整備完了に向けて設計、工事を始める。 提供:建通新聞社