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日本工業経済新聞社(群馬)
2022/06/10

【群馬】県西部農業は大谷池の耐震補強工事を7月中旬に条件付き一般競争入札

県西部農業事務所農村整備課は、大谷牛秣地区ため池耐震補強工事について、2022年度に大谷池(三名湖)の上流側で行う押え盛土工、仮設道路工、地盤改良工を発注する。7月中旬の条件付き一般競争公告を目指す。仮設道路工と地盤改良工は一括して発注する。押え盛土工は2022〜23年度の2カ年の工期で施工。仮設道路工と地盤改良工は22年度の完了を目指す。牛秣池(鮎川湖)上流側の耐震補強工事は24年度以降に発注する。
藤岡市三本木地内の大谷池は堤長218m、堤高19・7m、総貯水量142万6000t。1933年に築造された。藤岡市金井地内にある牛秣池は堤長253・5m、堤高27・8m、総貯水量90万t、55年の築造。2池ともに維持管理は、藤岡土地改良区が行っている。
2池の浸水被害想定区域内には、農地だけでなく学校や病院、国道などの重要施設がある。また、市街地も広がっていることから災害から重要施設などを守ることを目的に工事を実施する。
2022年度は大谷池上流側において、4万8000立方mの押え盛土工や延長330m、幅員5mの仮設道路工、8000立方mの地盤改良工を施工する。
押え盛土工は、池内側で法長20mの堤体を厚さ4・5mで施工する。施工にあたっては大谷池下流部における堤体耐震補強工事で発生した2万2000立方mの建設発生土および堤体上流部の切り土2万6000立方mを使用する。
仮設道路は、大谷池の北側と南側に1カ所ずつ設ける。北側は160m、南側については170m整備。舗装は再生砕石40を使用し、厚さ10pで路盤工を施工する。表層工は、厚さ15pのコンクリート舗装で仕上げる。舗装面積は1650u、コンクリートボリュームは約248立方mを見込む。地盤改良は中層混合処理工により実施する。
工事は21年度繰り越し分を含めた3億3076万円のほか、債務負担行為設定分1億1000万円を合算した総額4億4076万円で進めるとしている。
本体の耐震補強設計はNTCコンサルタンツ(愛知県名古屋市)、仮設道路と地盤改良設計は藤和航測(前橋市)が手掛けた。
大谷池下流側と牛秣池下流側の耐震補強工事は、すでに完了している。大谷池下流側は、約2万9400立方mの押え盛土工や8000uの法面覆土工、延長200mの小段排水溝を施工。牛秣池下流側については、4万立方mの押え盛土工を実施した。