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　横浜市教育委員会は、老朽化した豊岡小学校を民間機能の導入を含めた複合施設として建て替えるため、基本構想の策定作業を開始する。公共施設は鶴見図書館と鶴見保育園、鶴見区民活動センターの複合を想定。整備手法としてＰＦＩ事業の導入可能性も調査し、地域課題への対応や市民サービスの向上、地域の活性化につながる建て替え策を検討する。
　これに向け「令和４年度豊岡複合施設整備事業基本構想策定業務」の委託先選定で一般競争入札を行い、６月21日、日本経済研究所（東京都千代田区）が１２８０万円で落札した。履行期限は２０２３年３月。
　基本構想の策定ではまず、豊岡小を単独で建て替える場合と複合化した場合の整備費用や維持管理、市有施設量の縮減効果などを比較検討し、８月までに複合化の有効性を確認する。
　その後、４施設の複合化に対する地元意見を集約し、建て替え後のゾーニングや各施設のボリュームを整理して「基本構想（素案）」を複数作成する。
　この素案に対する市民意見を10〜11月に募集して分析するとともに、10月〜23年２月に民間事業者へのサウンディング調査を行う。
　23年３月までに調査結果をまとめて基本構想・基本計画（案）を策定し、事業化の準備を進める。
　豊岡小はＪＲ鶴見駅に近い商業地域に立地するため、この地域特性を生かして市有資産と民間資金を有効活用する建て替えを実現したいとしている。横浜市では緑区の十日市場小学校整備でＰＦＩを採択した実績がある。今回の調査で豊岡小で十分なＶＦＭが見込めない場合でも維持管理を包括的に民間事業者に委託し、教職員の負担を軽減する働き方改革につなげたい考えもある。

〜既存施設は築42〜63年〜

　豊岡小は１９２４年の創立。校舎は鉄筋コンクリート造３階建て延べ６３００平方�bで最古の棟は築57年が経過する。所在地は鶴見区豊岡町27ノ１、敷地面積９７２６平方�b。
　東側の敷地５６３平方�b部分には鉄筋コンクリート造３階建て延べ８８６平方�b、築63年の放課後キッズクラブ他の建物がある。
　複合する鶴見図書館・鶴見保育園は鉄筋コンクリート造地下１階地上３階建て延べ２２５０平方�b。築42年。所在地は鶴見区鶴見中央２ノ10ノ７の敷地１５８０平方�b。
　鶴見区民活動センターは鶴見区役所の２階にある。専有面積が約３００平方�b。　提供：建通新聞社