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日本工業経済新聞社(群馬)
2022/07/12

【群馬】沼田市長インタビュー

4月に行われた沼田市長選挙で、初当選した星野稔市長。星野市長は「市民が主役・対話の市政〜持続可能な沼田市を目指して〜」をスローガンに地域主体のまちづくりを目指す。中でも雇用の創出と、老朽化しているインフラの整備を大きな課題と認識。新利根支所建設の予算を2023年度に確保したいと考えを示した。沼田市の活性化を進めることをテーマとする中、今後の事業展開について聞いた。
−市長就任に当たっての抱負は
星野 政治のリーダーとして、これから10年先、20年先の責任を負える政策を実行していく。
市民と対話できる仕組みをつくり市長自ら対話に参加することで、問題解決に向け取り組んでいく。
−沼田市が抱える課題について
星野 一番の問題は人口の減少である。予想を超えるスピードで減少が進んでいる。住民を呼び込むために、雇用の確保が課題。
沼田市は他市と比べると、平坦で有効な土地が少ない。工業団地整備を行いたかったが、今までは叶わなかった。
利南地区にある横塚工場適地については、8月ごろに予定されている県の造成候補地選定を視野に、準備を進めていきたい。
−今後計画するハード事業
星野 旧利根支所の解体を2022年度中に行い、23年度には新たな建物の建設に取り掛かりたい。新施設はコンパクトで地域活動の拠点となるものとしたい。23年度当初予算で建築予算を計上していきたい。
−市街地の再開発について今後の計画と進捗状況は
星野 中心市街地土地区画整理事業は構想から約30年、事業着手してから24年が経過しているが、既成市街地であるため、どうしても時間がかかる。総事業費は147億円を想定している。うち国からの補助金は約4割。21年度時点での進捗率は約60%に達している。基本計画に沿って、住民の声を聴きながら適切に進め、良いまちを作っていきたい。
−雇用創出などに向けて取り組みたい事業
星野 企業誘致に向けて計画を進めていく。また、市内企業と連携を取り、雇用促進を図ることが大事だと考えている。加えてリモートワークスペースなど、デジタルの拠点を市役所に整備し雇用を生み出したい。
市役所の課長職35人とミーティングを行い、各課の抱えている課題を共有し、課題解決に向けて、職員が一丸となって各種事業を進める。
それが、市民の期待に応えることにつながると考えている。
−PRしたい建設事業は
星野 沼田市は1市2村が合併してできた市であり、同じ規模の自治体と比べて1・5倍ほど公共施設が多い。
今後は、使用していない公共施設の廃止、統合、もしくは地元への移管をタイミングを見て丁寧に進めたい。特に移管は維持管理などが負担となるため、慎重に行いたい。公共施設等総合管理計画第2期アクションプランに基づいて粛々と進めていく。
このほか、上下水道などインフラの更新時期がきているので適宜対応していきたい。
−社会資本整備に対する考え
星野 沼田市は3方向を川と山に囲まれており、インフラ設備の維持管理が市民の生命を守るという視点から一番重要と考えている。
−建設産業へメッセージを
星野 上下水道、橋梁関連の社会インフラの維持管理について、これまで以上に建設業者と良い関係を作っていきたい。
村部では1時間で80oの雨が降ることもあり、豪雨、豪雪から市民を守る良きパートナーとなってほしい。
そのために、行政が一歩踏み込み今まで以上に連携を強化していく。