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建設新聞社
2022/07/29

【東北・秋田】中国木材が能代工場建設予定の説明会開催

 製材大手の中国木材(広島県呉市広多賀谷3の1の1 堀川智子代表取締役社長)は、秋田県能代市の県営能代工業団地で建設を進めている能代工場について、今後の工事予定などに関する説明会を開いた。最大の建設物である加工集成棟は8月中〜下旬に現説を行い、9月下旬に入札するとした。
 中国木材による東北での工場建設は初。すでに着工している製材棟(S造平屋一部2階建て、延べ約2万6500平方b)は、6社による指名入札で東亜建設工業が受注。2023年4月の竣工の後に生産機械を設置し、24年1月の試運転開始を目指す。
 加工集成棟はS造平屋建て、延べ約4万8800平方bで、近く指名して現説と入札を実施。24年1月末をめどに竣工し、機械設置を経て4月に稼働する計画となっている。
 一方、事務所棟(W造平屋建て、延べ約1450平方b)については能代市内1社、秋田県内1社、県外1社で今月に現説を終えており、8月上旬に入札する。竣工は23年11月。
 製材と天日干しの後の乾燥工程に使用する乾燥釜の基礎工事(5000平方b)も今後、施工者選定を進め11月から23年5月にかけ工事する。工事中の製材棟を含め、ここまでの工事の設計はアップ・ストリーム・コンストラクション(東京都港区)が担当。
 木材乾燥に必要な蒸気の発生と発電(2000`h)を行う自家用ボイラー、売電用の電気をつくるバイオマス発電所(9900`h)、発電燃料である樹皮やおがくずなどの保管庫(約8050平方b)の設計は松岡設計(広島県呉市)で実施中。今後、施工者を選定し12月ごろをめどに着工、先行整備するボイラーは24年1〜3月ごろ、発電所は26年8月の試運転を目指す。
 今回の説明会では、従来の事業計画で公表していなかった数棟の施設の新築計画も明らかにした。そのうち社宅(W造30戸×2棟)については能代市内で4カ所程度の候補地を選定しており、能代市内2社、県内1社を指名し、設計・施工で入札する予定。11月の着工、23年7月の完成を予定しているが、工期はやや流動的。必要があれば3棟目以降も増築するとした。
 加工後の製品を保管する製品棟(S造平屋建て、延べ約1万2500平方b)も設ける。加工集成棟や発電所が建つエリアの隣地を取得し、24年8月〜25年1月にかけ整備する計画。
 さらに、将来的には能代工場から30〜40`b程度の範囲に、丸太保管のサテライトエリアも造成したいとの見通しを示した。
 中国木材の石橋正浩生産本部長は「ウッドショックの影響もあり、当社の販売は堅調。特に国産のスギを使った集成材の柱の販売が伸びている」と紹介。集成材の柱は能代工場でも生産することから、新工場の早期稼働に期待を示した。

 提供:建設新聞社