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建通新聞社(静岡)
2022/08/01

【静岡】人口減少対策 県外移住者の住環境整備

 静岡県は、県内の人口減少に歯止めを掛けるため、県外からの移住・定住支援に力を入れている。県内の人口は、2007年の379万人をピークに減少局面に入っており、社会保障人口問題研究所の推計では2045年に70万人(15年比)の減少が見込まれるという。県は、転出超過を解消する「社会減対策」として、8万戸に上る空き家を県外居住者とマッチングする「県版空き家バンク」も立ち上げる。こうした住環境整備に加え、テレワークなど、県外移住者の多様な働き方を支援する措置も講じている。
 人口減少は、経済規模の縮小や現役世代の社会保障の負担増加、地域コミュニティーの衰退など、社会全体に悪影響を与える。人口が減少すれば、納税者1人当たりのインフラ管理費が増加。インフラを管理する建設業の担い手不足を招いているのも人口減少だ。
 静岡県内では、他の都道府県に比べて人口減少のスピードが速い。県議会も、対策を検討する「移住・定住等促進特別委員会」を立ち上げており、7月28日にも委員会の会合が開かれた。
 28日の委員会に県が報告したのは、自然減対策(合計特殊出生率の向上)と社会減対策(転出超過の解消)を柱とする人口減少の抑制戦略。コロナ禍を契機として、首都圏に隣接する静岡県内にも地方移住の波≠ェ訪れている。この波を捉え、県も転出超過を解消するための社会減対策を強化する。
 県が社会減対策の柱の一つとして考えているのが増加する空き家の有効活用だ。「県版空き家バンク」を創設し、29日から登録する空き家の募集を開始した。利用目的のない空き家は県内に8万8300戸(18年時点)あると推計されており、市場に流通していない空き家を掘り起こし、住み替えを促進するのが狙い。
 空き家バンクの登録時には、1件当たり10万円を助成し、インスペクション(建物状況調査)を実施できる他、登録した空き家への県外移住者には移転費を上限20万円まで補助する。
 新婚世帯を対象として、新居の購入費用やリフォーム費用も助成する。移住定住の促進につなげるため、「ICT関連産業立地事業費補助金」によって、首都圏のICT企業の移転も支援する。県外移住者の多様な働き方を実現するため、県内の建設業・製造業を対象にテレワークを定着させるための経営者セミナーも開く。