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北陸工業新聞社
2022/09/02

【福井】南越前町で被災個所調査/災害復旧アドバイザーが活躍/県建設技術公社

 8月5日に福井県を襲った記録的豪雨の影響により、主要交通網の分断やJRの運休など、特に甚大な被害を受けた南越前町。復旧に向けた動きが着々と進む中、県建設技術公社が創設した「災害復旧アドバイザー派遣制度」による支援が活躍ぶりを見せている。
 同制度は、地震や豪雨等の異常な自然現象により被災した際に、災害復旧事業の経験者が不足している市町への支援を行うため、県土木職のOBをボランティアで派遣するというもの。2004年の福井豪雨を受けて創設され、08年に県内17市町の全てと協定を締結。今回、南越前町役場からの要請で、県建設技術公社に指導員として登録した同OBを派遣し、支援する流れとなった。登録者全39人のうち、同町には8人を派遣している状況で、8月22日から活動を開始している。
 災害査定(工事費決定)まで2カ月もない状況で、スピード感を持った現地調査・設計図書作成・申請業務が求められる。調査の際に一番重要となるのは、「被災個所の復旧範囲設定」。起点・終点に少しでもズレがあると、再び崩落してしまう可能性があるため、復旧工法の際は経験が大事になってくる。コンサル側にも復旧経験者が少ない中、福井豪雨を経験したアドバイザーが自身の知見を基に、復旧範囲指定の基準や、最適な工法等を現地で的確に指導できる。
 8月26日は現地で5人が活動。そのうち1人は朝9時に南越前町役場に設置された災害対策室から出発し、担当コンサル(エイコー技術コンサルタント)と合流した後、南へ約30分ほど下った場所に位置する二ツ屋地係の町道上新道敦賀線に向かった。現場はアスファルトのひび割れや盛り上がりなど道路の損壊が激しく、大量の流木や土砂が随所に残存しており、崩落した橋梁や擁壁、90度曲がったガードレールも見かけた。一行は山側に向かって車を走らせつつ、被災個所の測量設計方針や概略の復旧工法のポイントを打合せした。残る4人のアドバイザーは、他の町道にも被災個所がないか、調査して回った。
 同公社の担当者は「制度創設以来、約10年経つが、なかなか普及しなかった。発見する被災箇所は日に日に増えている。アドバイザー制度をどんどん活用していただいて、限られた人材・時間の中で努力する市町さんの負担を少しでも減らせれば」との思いを表す。

hokuriku