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　京都府は、総合評価競争入札（技術重視型及び地域活性型）の落札者決定基準を改正する。
　２日開催の令和４年度第４回京都府建設工事総合評価競争入札委員会（委員長・谷口栄一京都大学名誉教授）に改正内容を報告。一部を除き、令和４年11月から実施する。
　総合評価競争入札委では、府が総合評価制度の課題として、◇営繕工事では平成22年度から総合評価を導入してきたが、評価項目が少ないため「多様な要素を考慮し、価格及び品質で総合的に優れた内容の契約」を行うことが難しくなっている◇建設業の長時間労働の是正や処遇改善及び担い手不足に対し、働き方改革や生産性向上につながる取組を促進し、建設業界の後押しをすることが必要と説明。
　今回の改正では、府が求める建設企業像の実現や、総合評価制度の課題解消のため、総合評価における新たな型及び評価項目の追加を行う。
　総合評価における新たな型として「若手・女性技術者配置型」を追加。施工の経験や実績の少ない若手・女性技術者を積極的に登用することで、将来の担い手を育成する。
　評価項目（新規）として、35歳以下の技術者を配置で加算点１・０点、36歳以上40歳以下の男性技術者又は女性技術者を配置で加算点０・５点。
　新たな評価項目の追加でも行う。
　企業の施工能力の評価１（施工実績）は、同種・同規模の施工実績を有する企業が工事内容の知識・経験を活用することで、工事の品質確保を図る。
　評価項目（新規）として、「10年間の京都府発注で同種・同規模工事の企業としての施工実績あり」で加算点０・５点。
　なお同規模工事の考え方は▽技術重視型…建築一式７５００万円以上、電気４５００万円以上、管４５００万円以上▽地域活性型（Ａ、Ｂ含む）…建築一式１０００万円以上、電気１０００万円以上、管１０００万円以上▽若手・女性型…建築一式１０００万円以上、電気１０００万円以上、管１０００万円以上（最終請負額）。
　企業の施工能力の評価２（工事成績）は、企業の工事成績を評価することで品質確保を図る（ただし配置予定技術者に工事成績を求めない型に限る）。
　評価項目（新規）として、「10年間の京都府発注で同種・同規模工事の企業としての工事成績」が80点以上で加算点０・５点、75点以上80点未満で０・４点、70点以上75点未満で０・３点、65点以上70点未満で０・２点。
　なお同規模工事の考え方は▽地域活性型Ｂ…建築一式１０００万円以上▽若手・女性型…建築一式１０００万円以上、電気１０００万円以上、管１０００万円以上（最終請負額）。
　働き方改革及び生産性向上の取組１は、長時間労働の是正や処遇改善のための働き方改革への取組、担い手不足解消のための生産性向上への取組を評価する。
　評価項目（新規）として、週休２日工事の取組について「４週８休以上を実施する」が加算点１・０点、「４週６休以上４週８休未満を実施する」が加算点０・５点。情報通信技術活用の取組について「４つの活用項目を実施する」が加算点１・０点、「２つ以上の活用項目を実施する」が加算点０・５点。
　また実績の評価として、週休２日工事の実績について「４週８休以上を実績あり」が加算点１・０点、「４週６休以上４週８休未満を実績あり」が加算点０・５点。情報通信技術活用の取組について「４つの活用項目を実施した実績あり」が加算点１・０点、「２つ以上の活用項目を実施した実績あり」が加算点０・５点。
　なお情報通信技術の４つの活用項目は、�@情報共有システムの活用�A工事写真の小黒板電子化�B定例会議等におけるＷｅｂ会議の活用�C建設現場の遠隔臨場。
　地域調達・雇用（ＣＣＵＳの取組）は、ＣＣＵＳ（建設キャリアアップシステム）に取り組むことで、技能者の処遇の改善や適正な評価を図り、将来の担い手を育成する。
　評価項目（新規）として、「ＣＣＵＳへの事業者登録及び活用」が加算点１・０点。
　それぞれの対象工事は、若手・女性技術者配置型が「小規模工事（難易度が低いもの）かつ技術者に施工経験を要しない工事」。企業の施工実績１、同種・同規模工事の施工実績が「建築一式工事の場合は新営工事及び改修工事、電気・管工事の場合は改修工事」。企業の施工実績２、同種・同規模工事の工事成績が「全ての工事（選択）」。働き方改革への取組、週休２日工事の取組・実績が「災害復旧等の緊急を要する工事以外」。生産性向上への取組、情報通信技術の取組・実績が「全ての工事（選択）」。地域調達・雇用、ＣＣＵＳの登録及び活用が「全ての工事（選択）」。
　実施時期は、働き方改革・生産性向上、週休２日・情報通信技術の実績が令和５年11月から。それ以外は全て令和４年11月から。