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滋賀産業新聞
2022/09/13

【滋賀】東近江市 あいとうマーガレットステーションのガーデンビレッジ構想

 東近江市農林水産部農業水産課は、2020年(令和2年)1月に同市妹町の国道307号沿いにある「道の駅あいとうマーガレットステーション」が、国土交通大臣から『重点「道の駅」』に指定されたことを踏まえ、提案したマーガレットステーションに新たな機能を加える「ガーデンビレッジ」構想の整備内容を検討。求められる機能と施設のイメージについて、市民と共有可能な「基本計画」の策定作業を進めている。
 策定支援業務は、樺n域計画建築研究所滋賀事務所(東近江市)が担当し、1月末の策定を目指しており、引き続き、実施計画を23年度(令和5年度)に策定し、24年度から事業実施を予定している。
 あいとうマーガレットステーションは、農産物の流通・加工、人的交流、観光、情報の5つを統括した田園公園化の拠点として1995年10月にオープンした。施設は、@あいとう直売館(地元果樹・野菜等の直売)409平方b、A田園生活館(ショップ・体験実習工房・レストラン等)2028平方b、Bラプティ(ジェラート・菓子等の加工販売)273平方b、Cトイレ、休憩施設、駐車場(普通170台、大型11台)があり、来客数は年間70万人、年間総売り上げは7億円で、農業振興や観光の拠点として地域の「にぎわい」の場となっている。
 しかし、都市部に先駆け、農村における急速な少子高齢化や人口減少が進行するなど農業や農村地域そのものの活力が低下しており、地域の活力再生、地方創生が強く求められている。また、農村地域においては若者の流出も歯止めがかからない状況にあり、若者や新規就農者の確保が喫緊の課題となっており、「道の駅あいとうマーガレットステーション」も、今日までの農業・農村の活性化に寄与に加え、農を核とする「人と人」「人と自然」が交流する新たな地域活性の場づくりが必要となっている。
 このため、提案メニューは、既存機能の磨き上げと道の駅を核に農業と観光、地域資源を連動させた「ガーデンビレッジ」を形成した特色ある地方の小さな拠点づくり。具体的には、@農ガールシェア畑(農業女子や若いファミリー向けのシェア畑を開設し、自然や人との交流を育み楽しめる農業のレジャー化やイメージチェンジを図り、農業体験の発信や農業体験を通した子育て支援、交流人口の拡大を図るとともに、農業体験から将来の担い手の確保に繋げる)、Aセミプロ貸農園(農業や直売所出荷をめざすセミプロ貸農園を開設し、野菜等の栽培、直売出荷やもぎ取り販売等を通じて、直売所出荷者や農業の担い手を育成する)、B農業体験メニューの拡大(道の駅の周辺農地では、農業者によるイチゴ狩り体験が行われており、新たな農業体験メニューを拡大させることで、インバウンド等の観光客を増大させる)、C宿泊施設〔ホテルの誘致〕(既存の農業体験を組み合すことにより滞在型が可能な農業体験メニューを生み出し、農村での時間消費型観光を促進させるため、宿泊施設を設置・運営する企業等を誘致する。また、道の駅をハブとして地域をはじめ広域観光資源をネットワーク化し、国内及びインバウンド等に新しい旅スタイルを提案、滞在型観光の需要を創出する)、D妊婦向け屋根付き優先駐車スペースの整備(滋賀県東近江土木事務所が国道307号補助道路附属物新築工事を発注、褐商店が10月末までを工期に施工中)―を上げている。

提供:滋賀産業新聞