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日本工業経済新聞社(群馬)
2022/09/20

【群馬】企業局発電課 (仮)川場薄根発電所を新設 10月にプロポを公告 設計・施工一括で発注

県企業局発電課は川場村の川場湯原地内に新たな小水力発電所を建設する。9月補正予算案で新規建設事業費として7億3480万円を2026年度までの債務負担に設定。10月に設計施工一括とした公募型プロポーザルを実施する。機械設備となる発電所建設工事のほか、取水堰設置や水圧管埋設などの土木工事も含む内容となる。
県では2050年カーボンニュートラルの実現に向け、電力の安定供給や再生可能エネルギーの利用拡大のため、新規水力発電所の建設を進めている。(仮称)川場薄根発電所は、第二次群馬県企業局経営基本計画における5カ所の新規水力発電所建設計画のうち、現在建設中の霧積発電所(安中市)につづく2番目の小水力発電所となる。
(仮称)川場薄根発電所は、薄根川を利用した流れ込み式発電所となる。取水地点に取水堰を設け、すぐ下流には沈砂池を設置する。脇にある主要地方道平川横塚線に水圧管を約700m埋設し、下流に建設する発電所まで水を導く事で、発電所内にある水車・発電機により発電、薄根川に放流する。取水堰はコンクリート製を想定しており、ボリュームや型式などは設計で定めていく。
有効落差は25・3mで、最大出力198kW、最大使用水量は毎秒1・05uを見込む。発電した電気は高圧電線路に接続され送電する。FITによる売電価格は34円で計画。年間発電量は約140万kWhで一般家庭でおよそ400件分の電力を想定している。
工事は10月中に設計施工を一括とした公募型プロポーザルにより業者を選定する予定で、年度内の契約を目指すとしている。発注する工事には取水堰と水圧管、発電所の整備がそれぞれ含まれている。そのため、業種は土木となることが見込まれる。なお、水圧管の材質などは設計内で決定していく。
計画によると23年度中に実施設計を発注、建設工事は24年度から26年度半ばまでとなる見通しで、運転開始は26年度中となる。
発電所の名称は現時点で仮称としており、地域での公募などを見込んでいる。