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建設経済新聞社
2022/10/17

【京都】丹後郷土資料館に展望機能新設 別館等含め設計プロポ採用

 京都府教育委員会は、宮津市字国分の丹後郷土資料館について、現資料館(本館)の耐震補強工事を含む改修に加え、本館北側別棟や別館の新築に向け、設計に着手する。担当業者は公募型プロポーザル方式で選定する。
 丹後郷土資料館(宮津市字国分小字天王山611−1)は昭和45年10月に開設。昭和45年築の本館はRC造2階建、延647・16u、昭和55年築の本館(増築棟)はRC造一部地下1階地上2階建、延635・52uで合計延1286・68u。
 この2棟が改修の対象。天橋立を横一文字に臨む立地を生かし、展望機能を新設する。資料館内に指定文化財等を収蔵する約150uの収蔵庫を設ける。現況Isの最小値が0・27で耐震性能が不足している本館は耐震補強工事を行う(増築棟は含まない)。既存仕上げ、設備機器は全て撤去・新設を原則とする。エレベーターを新設する。業務系有線LAN及び利用者用公衆無線LANを整備する。このほか、展示整備計画及び展示基本・実施設計を行う。展示コンセプトは@本物に対峙し、本物の魅力を引き出す展示A更新性・可変性の高い展示空間B景観を展示化。
 本館の博物館機能を補完する建物として本館に近接して新築する本館北側別棟はRC造2階建、延約180uを想定。本館の博物館機能を補完する建物として旧永島家住宅に近接して新築する別館はRC造2階建(地下室建築物とした場合、地下1階、地上1階)、延約700uを想定。
 本館北側別棟は30人程度の一般利用者が使用する施設としての必要機能を確保する。業務系有線LAN及び利用者用公衆無線LANを整備する。別館は100人程度の一般利用者が使用する施設としての必要機能を確保する。建物内に11人乗り程度のエレベーターを新設する。屋上展望デッキの設置を検討する。
 倉庫4棟(プレハブ、S造平屋建)は撤去する。
 保管庫(第1と第2。S造平屋建)や車庫、屋外便所のほか、敷地南側に平成7年に移築復元された京都府指定文化財の旧永島家住宅は今回の業務の対象外。
 敷地北側には第2駐車場(約1000u、一般利用者用10台、車椅子使用者用1台)を整備する。
 また今回の業務には含まれないが、資料館から南西に約1・5q離れた別敷地に収蔵施設(延約400u。うち収蔵庫の延約300u)の新築を計画している。
 なお本館は設計が日新建築設計事務所、施工が金下建設。本館(増築棟)は設計が京都府教育庁管理部管理課、施工が日置建設。
 敷地面積は2万2532u(うち史跡丹後国分寺跡1万1959u)で別途山林等4677u。
 府教委は9月補正予算に丹後郷土資料館整備推進費として新規に4500万円を確保するとともに、限度額1億3000万円の債務負担行為を設定した。
 公募型プロポを採用した丹後郷土資料館再整備基本・実施設計等業務の参加表明書の提出は10月24日まで、技術提案書の提出は11月16日まで。
 予定スケジュールによると、令和4年度に本館・別館基本・設計(〜6年度)、収蔵庫新設等設計(〜5年度)を行う。5年度に収蔵庫新設工事に着手し6年度に完成、6年度に本館改修工事・別館新設工事に着手し8年度の完成・リニューアルオープンを目指す。