トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日本工業経済新聞社(群馬)
2022/10/24

【群馬】太田市は広域斎場整備を計画へ

太田市外三町広域清掃組合は1市3町による新たな斎場整備に向けて、2022年度は山下設計(東京都中央区)が基本設計業務を進めている。23年度に実施設計業務に移行し、24年度の着工を目指す。整備に向けては22年度当初予算に5カ年継続費で43億1585万円を設定しており、いよいよ事業が動き出すかたち。建設地は大泉町外二町斎場およびその隣接地の大泉町上小泉万願寺347−1ほかとなる。
新斎場の整備は、現在の太田市斎場の炉数不足が指摘されているほか、今後の火葬需要に対応するために計画。また、大泉町外二町斎場が老朽化しているために建て替えを実施する。
発注元となる組合は太田市と千代田町、大泉町、邑楽町で構成。21年10月1日に太田市と千代田町、大泉町、邑楽町の1市3町が(仮称)太田市外三町広域斎場整備運営事業の基本的事項に関する協議書を締結しており、太田市外三町広域清掃組合により実施することなどを定めている。
新斎場は1市3町での共同運営を想定しており、火葬炉は9基、RC造平屋(火葬炉機械室2階)で床面積は5050u。建設地は大泉町外二町斎場およびその隣接地としている。
想定スケジュールは基本設計を22年度の3月末まで、実施設計は23年4月から24年2月までにまとめ、着工は24年度を見込む。工事は24年4月から26年2月までを予定する。隣接地関連施設解体工事を25年度に着手し、建設工事は火葬炉設備工事を含め、25年度内に完成。26年度に外構工事などを行い、同事業は完了する。なお、基本計画策定は火葬研(東京都千代田区)が担当した。
1981年に建てられた太田市斎場はRC造(一部S造)2階建て一部3階建て、延べ床面積3069・17u。火葬炉(6基)や式場、事務室などがある本館のほか、待合室(3室)や集会室(2室)、売店、安置室などの待合室・集会棟で構成される。駐車場の台数は174台で第1駐車場58台、第2駐車場48台、第3駐車場68台の内訳。
建物建設費に関する概算事業費は28億円となり、内訳は火葬炉設備工事5・5億円、外構工事費1・5億円、什器・備品9500万円、設計費・監理費等3・5億円となる。いずれも事業費はおよその金額となる。継続費の内訳は◇22年度=7800万円◇23年度=7億8433万円◇24年度=11億5775万円◇25年度=20億2539万円◇26年度=2億7038万円−。
施設計画の基本方針では、炉前ホールを一体化させた1基1炉前ホールとし、ユニット化を採用。将来の火葬需要や葬送の多様化へ対応するため、自然光を取り入れるなど落ち着きとやすらぎを感じられる施設となる。ユニバーサルデザインの採用や周辺環境に配慮した施設とするほか、維持管理がしやすいコンパクトな施設配置を目指す。
事業手法はDBO方式やPFI方式などの一括発注方式は行わず、従来の分離発注方式で行う。火葬炉工事や基本設計、実施設計、建設工事はそれぞれ別々に選定。発注者の意向へ柔軟に対応するほか、工事は分離発注により、地元企業も参加できることが狙いとなっている。