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建設経済新聞社
2022/11/01

【京都】京都府が水環境構想とりまとめ 12月からパブコメ実施へ

 京都府はこのほど、「京都府水環境構想2022 〜持続可能な汚水処理に向けて〜」をまとめた。12月からパブリックコメントを実施する予定。令和5年2月議会に報告した上で3月に計画を策定する。
 現行の京都府水洗化総合計画を見直すもの。同計画は、下水道、集落排水、浄化槽等の汚水処理事業の効率的で適正な整備や運営管理に向け、市町村が中長期的に取り組むべき行動計画の位置付け。
 下水道や集落排水、浄化槽等の汚水処理施設が担う水環境対策について、今後の方向性を示すことから「水環境構想」を主題としたほか、これまでの水洗化を最優先目標としていた計画から持続可能な汚水処理事業運営へと目標とシフトした計画とすることから「持続可能な汚水処理に向けて」を副題に採用した。
 新計画の計画期間は令和5年度から令和24年度までの20年間。
 新計画の柱は3つで、@汚水処理事業の持続・成長(持続可能な汚水処理事業の運営体制を構築)[代表的な対応方策は○広域化・共同化の推進○創エネ・省エネの推進○効率的な改築更新○経営状況の明確化等]A快適な生活環境と水環境の向上(令和8年度の概成に向け、汚水処理施設の整備を加速化)[代表的な対応方策は○汚水処理施設の早期未普及解消○水環境への理解の促進等]B安心・安全の確保(気候変動を踏まえた浸水対策や地震対策をハード・ソフト両面から推進)[代表的な対応方策は○内水被害の軽減のための浸水対策の推進○大規模地震への対策の推進等]。
 今回、広域化・共同化計画としてハード連携は14項目(行政界を跨ぐ取組が3項目、自治体間の取組が11項目)、ソフト連携は9項目を位置づけた。
 主なハード連携としては、@宮津市・し尿処理施設(し尿及び浄化槽汚泥(宮津市)を宮津湾浄化センター(京都府流域下水道)への希釈投入を検討)[希釈投入設備の整備/18億円]…令和5年度に都市計画決定・下水道法認可の変更手続き、実施設計、令和6〜8年度に工事、令和9年度に供用開始予定A流域下水道への公共下水道編入B汚泥処理の共同化(全体)C農業集落排水施設の下水道接続(上弓削地区農業集落排水事業(京都市・上弓削地区)の京都市京北特定環境保全公共下水道事業への統合)[φ75×L約0・26q、φ150×L約0・02q、マンホールポンプ1基/連絡管の整備等1億6000万円]…令和4年度に接続工事(農集排側)、5年度に接続工事(農集排側)、事業計画変更申出、6年度に事業統合D農業集落排水施設の下水道接続(和田野地区農業集落排水処理施設(京丹後市・弥栄町和田野地区)を網野浄化センター(京丹後市・公共下水道網野処理区)に統合を検討[測量・詳細設計業務、マンホールポンプ4基、φ150×L3・9q、φ200×L0・04q/連絡管の整備4億9200万円]…令和元年度に測量業務・詳細設計業務、元年度〜5年度に工事(管渠布設他)、6年度に供用開始E農業集落排水施設の下水道接続(改築時期を迎える農業集落排水施設(福知山市・行積長尾)を公共下水道(福知山市・終末処理場)に接続し、施設管理を適正化する)[管路布設L1250m、マンホールポンプ一式]…令和4年度に実施設計・工事、5年度に供用開始F農業集落排水施設の下水道接続(志和賀浄化センター(南丹市日吉町志和賀地区)を殿田浄化センター(特定環境公共下水道)に統合)[圧送管φ75×L約0・74q、志和賀浄化センターをポンプ場に改築等/連絡管の整備3100万円、施設の改修等6900万円]…令和2年度に実施設計、3・4年度に工事、5年度に供用開始G農業集落排水施設の下水道接続(美里地区農業集落排水処理施設(南丹市八木町美里地区)を南丹浄化センター(公共下水道)に統合)[φ75×L約1・1q、美里浄化センターをポンプ場に改築等/事業費は未定]…時期は未定H特定環境保全公共下水道施設の公共下水道(南丹処理区)接続(特定環境保全公共下水道(南丹市八木北処理区)を南丹浄化センター(公共下水道)に統合)[圧送管L約1・0q、自然流下管L約1・3q、川東浄化センターをポンプ場に改築等/事業費は未定]…時期は未定I農業集落排水施設の下水道接続(半国・宮前・本梅地区農業集落排水処理施設を年谷浄化センター(公共下水道)に統合を検討)[接続管L8・1q、マンホールポンプ3基/接続管の整備9億6100万円]…令和5年度に実施設計、6〜8年度に工事、9年度に供用開始J農業集落排水施設の下水道接続(川東地区農業集落排水処理施設を年谷浄化センター(公共下水道)に統合を検討)[接続管L1・3q、マンホールポンプ1基/接続管の整備2億1400万円]…令和12年度に実施設計、13〜14年度に工事、15年度に供用開始K農業集落排水施設の下水道接続(池内地区農業集落排水処理施設(舞鶴市・池内地区)を西浄化センター(舞鶴市公共下水道(西処理区)に統合)[φ75×L約0・3q、マンホールポンプ1基/連絡管の整備2550万円]…令和4年度に基本設計、5年度に実施設計、6〜7年度に工事、8年度に供用開始L特定環境保全公共下水道の下水道接続(保津浄化センターを年谷浄化センター(公共下水道)に統合を検討)[接続管L3・1q、マンホールポンプ1基/接続管の整備5億9200万円]…令和7年度に実施設計、8〜9年度に工事、10年度に供用開始M汚泥処理の共同化・資源化(福知山終末処理場の汚泥処理施設を再構築し、公共下水道と特定環境保全公共下水道、農業集落排水施設ほかの汚泥共同処理および汚泥の有効利用など再生可能エネルギーの活用を行う)[再構築事業汚泥有効利用施設(汚泥消化設備、汚泥脱水設備、汚泥有効利用設備など。DB+O方式)]…令和3〜4年度に実施設計、5〜7年度に工事、8年度に供用開始。