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建通新聞社(中部)
2022/11/02

【三重】3候補地はそのまま 範囲を絞り込み 三重県リニア推進本部

 三重県リニア推進本部は11月1日に会議を開き、県内駅候補地案の調査結果を報告した=写真。亀山市の三つの県内駅候補地案はそのままで、各エリアを2分の1から3分の1程度に絞り込んだ格好となった。JR亀山駅は対象範囲から外れた。今回の会議は、11月4日に開かれるリニア中央新幹線建設促進三重県期成同盟会臨時総会に提出される。決議後は、年内にJR東海や国へ要望していく。
 調査を行った三つのエリアは、国道1号と国道306号が通過するとともに鈴鹿亀山道路の計画があるJR井田川駅周辺の「エリアA」、亀山インターチェンジ、国道1号、東名阪自動車道、伊勢自動車道、名阪国道との交通結節点があり、JR亀山駅への利便性が確保できる「エリアB」、国道306号や県道、伊勢自動車道芸濃ICが近接するJR下庄駅、亀山駅への利便性が確保できる「エリアC」。
 これをベースに洪水浸水想定や土砂災害、地震、液状化のリスク、駅までの所要時間などを検討し、「開発の実現性」「交通利便性」「将来の発展の可能性」について評価した。おおむねどのエリアも評価結果に大差はなかったことから、JR東海などに要望する三つの候補地はそのままとした上で、今後の工事などを想定し、市街地や住宅地への安全に配慮する形で絞り込んだ結果、亀山駅は範囲から外れた。
 一見勝之知事は、今回の調査結果を踏まえ@県内市町や経済団体に対して丁寧な説明を行うA早期の環境影響評価着手、ルート・駅位置の確定につながるように関係機関との連携・協議を進めるBリニア活用の考え方や目指すべき将来像の検討を行う―ことを指示した。
 会議後、一見知事は記者からの駅位置の絞り込みに関する質問に応じ「2023年頃からJR東海が環境影響配慮書をつくる。この段階で提案があるだろう」と述べた。名古屋以東で配慮書の作成が行なわれた際には幅3`のルート設定と直径5`の範囲に駅が絞り込まれた。

提供:建通新聞社