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北陸工業新聞社
2022/11/04

【石川】22年秋の叙勲受章者

 2022(令和4)年秋の叙勲受章者が発表され、県内から産業振興功労で全日本電気工事業工業組合連合会会長の米沢寛氏(金沢市)が旭日重光章を、建設業振興功労で一般社団法人石川県建設業協会常任理事の岡昌弘氏(同市)が旭日双光章を受章した。

米沢寛氏に旭日重光章/「全日電工連の意義認められた」

 全日本電気工事業工業組合連合会(全日電工連)の会長として、業界発展のために奔走。今回の受章について、「全日電工連という組織の意義を認めてくれたのかなと思っており、非常にうれしい。これも組合員の皆さんのおかげ」と話す。
 業界の課題は、女性の入職促進を含めた若手技術者の育成と働き方改革だ。特に女性の活躍には期待を寄せる。全日電工連では8工組で女性部会が設立され、今年中に12工組になる。全国的な女性部会連絡協議会も来年度の設立に向けて準備を進めている。「女性の方は、皆、国家試験に一発で合格しており、現場でも細かなところに気がつく。本当に優秀だ。来年発足する女性部会連絡協議会の代表の方には、ぜひ全日電工連の理事になっていただこうと思っている」と期待は膨らむ。
 働き方改革ではDX(デジタルトランスフォーメーション)化が必須と強調する。「フレックスやタイムスライドなど、いろんなことを組み入れて、省力化も必要。そうしないと、実現は無理」と今後を見据える。
 「青年部の人達が5〜10年後には業界の中心的存在になる。彼らにうまくバトンタッチできるようにしたい」と未来像も描く。
 よねざわ・ひろし 米沢電気工事代表取締役会長。2011年から全日電工連会長。石川県電気工事工業組合理事長。金沢市在住。71歳。

岡昌弘氏に旭日双光章/「歴博、国立工芸館に感慨」

 「大変な名誉であり、これまで支えてくれた皆さんに感謝したい。8月にちょうど70歳を迎え、大きな節目での受章は本当にうれしい」―。岡組(金沢市)の岡昌弘会長は、旭日双光章の受章で喜びを隠せない。
 1984年、岡組に入社し、以来、建設業に尽力した。思い出に残る仕事は、金沢市出羽町の旧陸軍支敞(しょう)兵器庫を改修した石川県立歴史博物館を挙げる。「外からはレンガ造だが、構造自体はRC造など難しい現場だったが、3棟中、2棟を手掛けた。いい経験ができた」と述懐し、石川県が進める兼六園周辺文化の森の整備に貢献した。
 日本海側初の国立美術館となった国立工芸館にも携わった。「旧陸軍金沢偕行社の移築だったが、部材をすべて解体し、使えるものは再利用し、使えない部分は修理して活用した。こちらも記念すべき大仕事だった」と感慨に浸る。
 石川県建設業協会常任理事として、担い手確保・育成等特別委員長を務める。「全国的な技術者不足で若手の入職は重要。週休2日制実施や給与水準のアップなど、しっかり進めていかなければならない」と意気込む。
 おか・まさひろ 1952年生まれ。明治大工学部卒。岡組の社長を経て、現在会長。県建設業協会常任理事、金沢建設業協同組合理事長を務める。2016年に黄綬褒章を受章している。金沢市在住。

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