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建通新聞社(静岡)
2022/11/17

【静岡】3次元データ 静岡県・東京都が共同利用

 静岡県と東京都は、両者が構築する3次元点群データと3次元都市モデルを共同利用することを決めた。都内・県内の地形を仮想空間に再現した3次元点群データと、建築物やインフラを3次元で表した3次元都市モデルを地理情報システム(GIS)上で統合。3次元点群データを可視化し、インフラ管理の効率化などに役立てる。都・県の共同利用によって、運営を効率化するとともにオープンデータ化を加速する。
 静岡県は、航空測量やICT活用工事で取得した3次元点群データによって、県内の地形を仮想空間に再現する「VIRTUAL SHIZUOKA」を山間部を除く県内全域で整備。災害発生時にこの3次元点群データを活用して被災状況を把握したり、自動運転の実証実験や観光分野にも活用している。
 県は、この3次元点群データから建築物やインフラの形状も再現した3次元都市モデルを一括で作成する。VIRTUAL SHIZUOKAはオープンデータとして公開されている。2次元の地図上からダウンロードする3次元点群データを可視化し、オープンデータとしての価値を高めるのが狙いだ。
 一方、東京都は「デジタルツイン実現プロジェクト」として、すでに都内の3次元都市モデルを構築。2022年度からこの3次元都市モデルにICT活用工事などで取得した3次元点群データを追加している。静岡県と東京都は、両者が構築した3次元点群データと3次元都市モデルに関する協定を締結。東京都が運営するGIS上で共同利用することを決めた。
 さらに県は、公共施設台帳(道路、河川・海岸、砂防、港湾)と3次元点群データをひも付きけた「次世代インフラプラットフォーム」を22〜23年度で構築するとしており、このデータもGIS上で公開する。公共施設台帳にあるインフラの属性情報が追加されると、老朽化対策に必要な測量作業の一部が省略されたり、点検作業を簡素化する効果が期待できるという。