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建通新聞社四国
2022/11/17

【徳島】県 5か年加速化後に国土強靱化予算を

 徳島県は「高規格道路ネットワークの早期整備」「災害列島を迎え撃つ事前復興の着実な推進」など徳島発の政策提言の要望活動を国に行った。「5か年加速化対策予算」は、当初予算も含め別枠で確保し、完了後も引き続き「国土強靱化対策予算」を確保することを求めた。
 徳島南部自動車道と阿南安芸自動車道は、徳島県内のミッシングリンク区間として延長約62`の早期整備を要望。「防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための5か年加速化対策」を含め、暫定2車線の4車線化推進、徳島津田〜阿南間整備の加速、立江櫛渕〜阿南間の開通目標公表と先行供用、桑野・福井道路と海部野根道路の事業推進、牟岐〜海部間の新規事業化、美波〜牟岐間の計画段階評価を求めた。
 事前復興まちづくり計画に盛り込んだ事業のうち、災害が発生する前から着手すべき事業は、国の予算の交付対象とするよう、都市再生整備計画事業を拡充することを要望した。また防災分野の最上位計画「防災基本計画」に、事前復興の国・県・市町村の役割分担や対応を明確に位置付けることを求めた。
 農山漁村地域での国土強靱化を加速するため、強靱な生産基盤の整備、緊急性の高い地籍調査を加速化する。流域治水に基づく農業水利施設の老朽化対策、山地災害危険地区の治山対策、地震・津波・高波浪に備えた漁港施設の機能強化では、「5か年加速化予算」を、当初予算を含め別枠で確保し、完了後も国土強靱化対策予算を安定的・継続的に確保することを要望している。
 この他、新次元の分散型国土を創出する、社会基盤整備のさらなる加速への処方箋としても「5か年加速化対策」の残る予算を例年以上の規模で措置し、完了後も国土強靱化予算を別枠で確保することを求めた。地方の取り組みでインフラの老朽化対策を加速するため、根幹となる「点検」で、建設事業の実施時期によることなく地方債の対象とする、新たな地方債制度の創設を求めた。
 流域治水の考えの下で進める強靱な国土づくりでは、吉野川・那賀川水系で中下流の無堤対策、早明浦ダムの放流設備の工事着手、長安口・小見野々のダム再生による氾濫防止策のスピードアップを要望。旧吉野川河口堰など河川管理施設で、洪水と地震・津波対策を両立する流域一体整備を推進する他、旧河道での一時貯留、遊水機能の保持など地域資源を再利用した治水能力を高める対策の推進も求めている。
提供:建通新聞社