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日本工業経済新聞社(群馬)
2022/11/21

【群馬】県企業局発電課 関根発電所更新へ初弾工 水車発電設備を公告

県企業局発電課は2020年2月から稼働を停止している関根発電所(前橋市関根町)のリニューアルに向け、初弾工として水車発電設備の更新を計画している。11月議会に工事費として、2023年度から29年度までの債務負担行為58億円を設定。12月14日に閉会予定の11月議会で予算議決した後、速やかに一般競争入札で工事を公告し、発電所の早期再稼働を目指す。
関根発電所は、前橋市内を流れる広瀬川を利用し発電している。1967年から稼働を開始している。有効落差9・5m、最大使用水量は毎秒99立方mで、最大出力7800kWとなる。使用水量は県営の発電所の中では最も多い。
2020年2月に定期断水に合わせ発電所の定期点検を行ったところ、水車や発電機を格納する地下室へ水が入り込み、設備が水没したために稼働を停止している状態となっている。
発電所の停止に伴い、迂回水路へ水を全て迂回させて流しており、20年8月に応急対策として、防音壁や防音シートを設置。その後、21年8月に再稼働に向けた発電所の改修工事の入札をしたものの、ことし2月の開札で不調となっていた。
11月補正予算案で計上した工事費58億円は、チューブラ式の水車更新工事に充てる。工事発注は議決後に速やかに行いたいとしており現在、各種手続きを行っている段階。
前回の公告では業務に土木工事などが含まれていたが、今回公告となる工事は水車発電機設備の更新のみの発注となる。同様の工事内容となった四万発電所と白沢発電所の場合、一般競争のWTO案件として入札を行っている。また、双方とも参加条件に電気工事の総合数値840点以上を設けている。なお、四万発電所はフソウ(東京都中央区)が工事を担当、白沢発電所は23年2月20日に開札する予定。
なお、土木関係の工事については23年度に設計委託業務を発注する見通し。
このほか同発電所では、騒音や水しぶきに対して応急措置を予定している。2月の断水時期を待って対応する方針で、工事は既に発注済み。騒音対策については、発生要因となる水路の合流地点に鋼製の桁を掛け、その上に吸音パネルを設置するとしている。