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建通新聞社
2022/11/24

【大阪】大阪パビリオン建設工事 99億で契約へ

 2025年日本国際博覧会大阪パビリオン推進委員会は11月21日、委員総会を開き、21年度の決算について審議した他、大阪ヘルスケアパビリオン建設工事の契約について説明した。
 大阪ヘルスパビリオン建設工事の契約については、施工予定者である竹中工務店と9月末に技術協力業務委託契約を結んだ後、同社の技術協力を受けながら実施設計の精査を進め、コストダウンを踏まえた価格の交渉を行ったことを報告。その結果、事業費を98億8900万円(税込み)とすることで協議が整い、これを契約額として、同社と11月25日に契約を結ぶことを説明した。
 工事内容は本館棟、ミライのエンターテインメント棟、バックヤード棟、解体撤去工事など。屋根の仕様や基礎構造を見直すことでコストダウンを図りつつも、当初の外観イメージをできる限り損なうことなく建物の機能についても適切に維持できているという。
 主なコストダウンの内容について、「躯体」では本館棟の基礎構造の変更(杭基礎から浮き基礎)、床下ピット範囲の縮小、木質パネル壁を鉄骨ブレースに変更、外装材の仕様変更(木板の厚みを減らした)、「屋根」では材料の変更(ガラスから樹脂膜)、構造の合理化(組み立て方法を溶接からボルト)、施工方法の合理化、トラス屋根の範囲縮小、「内装」では内装材、塗装、建具の仕様変更、「設備」では屋根範囲の縮小に伴う照明機器の減少、「外構」では水盤の深さ変更・範囲の縮小を行うことを示した。
 吉村洋文大阪府知事は、「大阪パビリオンでは、わくわくする未来を感じ取れるような展示内容を考えている。新たなチャレンジとして、iPS細胞を用いた『生きる心臓モデル』の展示を計画している」と話した。
 松井一郎大阪市長は、「民間企業からの協賛金は100億円を超える金額が寄せられている。1970年万博では中小企業が参加していなかったため、今回は大阪の中小企業のものづくりのポテンシャルや、おもてなしの力を世界に発信したい」と話した他、「各国のパビリオンのうち、一番価値が高いパビリオンを『パビリオン大賞』として表彰することも考えている」と述べた。