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北陸工業新聞社
2022/12/02

【福井】借上げ制度、3年後目標に/福井市が住宅基本計画素案

 福井市は1日、「福井市住宅基本計画(素案)」を公表した。計画期間は2023年度から32年度までの10年間(概ね5年を目途に見直し)。
 市営住宅の供給方針として、公営住宅法で定められた民間賃貸住宅の借上げ制度について、3年後の本格運用を目標に課題を整理するとともに、早期の試験的な運用を開始すると盛り込んだ。
 基本理念は「誰もが安心して 住み続けられる ふくいの住まい」とし、基本目標には、(1)ふくいらしい魅力的な住環境の推進(2)誰もが安心し満足できる住まいの確保(3)次世代に継承できる安全で良質な住宅ストックの形成―の3つを掲げた。
 素案では市営住宅にも言及。市営住宅の管理戸数を現状の1881戸に対し、32年度における目標値を約1620戸に設定。今後の供給方針として(1)計画的な老朽住宅の解消(用途廃止)(2)既存ストックの長寿命化・維持保全(3)民間賃貸住宅の市営住宅借上げ制度の試験運用を開始(4)需要変化に応じた整備手法の検討―を打ち出した。
 用途廃止、長寿命化、維持保全に加え、民間賃貸住宅ストックの有効活用も重要な視点であるとして、民間賃貸住宅を公営住宅として借上げる制度の導入を検討。中長期的には、管理戸数を削減するとともに、借上げ制度の運用実績を見極めながら、耐震性が不足する団地の整備方針の検討を進めるとしている。
 具体的には森田東団地(1〜4号館、中耐5階165戸)について、借上げの試験運用の結果を踏まえて整備手法を検討するとした。その他の各団地の整備方針は次の通り。
▽用途廃止 御幸(簡二12戸)、社(簡二60戸、簡平28戸)、新保(簡二10戸)、加茂河原(簡二24戸)、明里(簡二44戸、中耐5階98戸)、東安居(中耐5階70戸)
▽長寿命化 東安居(中耐5階、高耐6〜8階196戸(23年度完成予定が別途54戸))、福(中耐3階158戸、中耐3階18戸)、越廼(中耐3階12戸)、新田塚(低耐2階、中耐3〜4階30戸、中耐3階30戸)、上野(中耐3階84戸)、渕(中耐4〜5階72戸、木造2階24戸)、江端(中耐3〜5階199戸)、新保(中耐4階58戸)、月見(中耐5階53戸)
▽維持保全 社(中耐4階133戸)、福(中耐4階120戸)、立矢(中耐4階119戸)、経田(中耐4階64戸)
 なお、東安居のうち耐震性不足の1棟70戸は「用途廃止」に登載しており、かねて大規模改修を検討してきた1号館の整備見送りを示した格好。

hokuriku