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建通新聞社四国
2022/12/12

【香川】国交省 高松環状道路の計画段階評価に着手

 国土交通省四国地方整備局が計画する「高松環状道路寿町〜檀紙町」が事業化に向けて新たな段階に進んだ。社会資本整備審議会道路分科会四国地方小委員会(委員長・山中英生徳島大学大学院教授)は、2022年度の初会合で、同路線の計画段階評価の一環である意見聴取方法などについて議論した。今後、高松市中心部の「改善すべき地域の課題」「求められる道路の役割」について香川県や高松市、地元の経済・業界団体などへのヒアリングや住民・企業へのアンケートを行う。
 今後の具体的なスケジュールは未定だが、一般的な流れとして、意見聴取の結果を基に政策目標を設定し、2回目の会合以降に課題の解決につながる道路のルート帯案を複数示す。さらに意見聴取などを行いながら検討を深め、概略ルート、構造などを含む対応方針案を定める。おおむね3回の会合で議論をまとめ、その後、必要に応じて都市計画決定や環境影響評価を行い、新規事業採択時評価を経て事業化へとつなげる。
 高松環状道路は高松市内を環状に結ぶ延長約40`の高規格道路。評価の対象となる寿町〜檀紙町はその北西部に位置し、JR高松駅付近と高松檀紙町を結ぶ区間となる。同局は2020年度から同区間の計画段階評価の準備を進めている。今回の対象区間から東に約400bに位置する本町踏切は交通量が多い上に交差点の形が複雑で通過しづらく渋滞が発生しやすい箇所とされていることも評価対象地区の周辺地域の課題に位置け、意見聴取を行う。
 防災面では、内閣府や香川県の防災計画で燃料供給や物資集積など各拠点に位置付けられる施設が臨海部に集中しているが、同地区は南海トラフ地震で津波浸水や液状化の被害が予想されており、高速道路との確実なアクセスルートの確保も課題となる。
提供:建通新聞社