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建通新聞社
2023/01/11

【大阪】大阪スーパーシティ全体計画案まとめる

 大阪府と大阪市は12月27日、第3回スーパーシティ協議会を開き、大阪スーパーシティ全体計画案について議論した。万博工事が2023年度に本格化することに伴い、夢洲内の工事の円滑化を図る夢洲コンストラクションの取り組みが実装される。
 大阪スーパーシティ構想は、“データで広げる健康といのち”をテーマに、夢洲とうめきた2期の二つのグリーンフィールドで「夢洲コンストラクション」「大阪・関西万博」「うめきた2期」の三つのプロジェクトを展開、大阪全体へ広げる計画。二つのフィールドで先端的サービスの実証や実装を進め、大阪広域データ連携基盤(ORDEN)を活用してさまざまなデータを紐付けることで、データ駆動型社会が実現し、住民のQoLの向上と都市競争力の強化につなげる。
 24年度までの「フェーズT」では、夢洲コンストラクションで建設作業員の安全・健康管理、自動運転車での貨客混載、ドローン・コンストラクション、25年度の「フェーズU」では、万博でスマートモビリティの推進、空飛ぶクルマの万博アクセス、26年度以降の「フェーズV」では、万博後のMaaS、日常での空飛ぶクルマの普及などに取り組む。
 夢洲コンストラクションでは、建設工事現場内外の移動の円滑化、建設工事・資材運搬の円滑化、建設作業員の安全・健康管理の円滑化を図る。具体的には▽BIM/CIMなどを活用した建設工事の効率化▽ドローンを活用した測量・工事管理▽ドローンによる資材などの運搬、作業現場域内の高所などへの資材配送▽シャトルバスを活用した資材運搬▽遠隔型自動運転ロボットを用いた物資輸送▽位置情報とAIカメラによる車両管理▽AIによる顔認証での建設作業員の入退場管理▽建設資機材の位置情報とカメラ画像を活用した建設現場の安全管理―などに取り組む。
 万博での空飛ぶクルマでは、会場周辺を中心とする「遊覧飛行」、会場と空港や大阪市内などを結ぶ「二地点間輸送」の実現を目指す。
 松井一郎大阪市長は「夢洲コンストラクションのノウハウが、全国の工事現場、さらには将来のまちづくりに生かされることを期待する」と話した。吉村洋文大阪府知事は、規制改革について「空飛ぶクルマやモビリティの部分で国に提案する手続きを進めている。年明けにも国の方で意見を取りまとめる作業に入ると思う」と説明した。